肝硬変(かんこうへん)という病名を
一度は耳にしたことがあるのではないかと思います。
肝硬変とは、読んで字のごとく、
肝臓が硬くなってしまう病気です。
正常の肝臓の硬さは、
殻をむいた柔らかめの「ゆで卵」のように、
表面がツルっとしていて、
プルプルっとした柔らかさです。
ところが、肝硬変の肝臓となると、
スジコのように表面がデコボコしていて、
カズノコのような硬さになります。
ゆで卵のようなプルっとした柔らかさから、
カズノコのような硬さになる理由は、
線維質が増えるからです。
これを医学用語で「線維化」といいます。
「細胞は柔らかい。線維は硬い。」と覚えると良いですね。
さて、日本では様々なアルコール飲料が発売されています。
アルコールの消費量も昔に比べて多くなっています。
肝臓とアルコールの関係は昔から指摘されていますよね。
「アルコールを飲み過ぎると肝臓が悪くなる」
これは正しい認識です。
では、肝硬変で最も多い原因はアルコールでしょうか?
答えは・・・・否です。
確かに、アルコールの飲み過ぎでは線維化が起こります。
でも、日本の場合、肝硬変の原因で最も多いのは、
ウイルス性肝炎です。
ウイルス肝炎でも、
B型・C型といった慢性肝炎を起こす肝炎ウイルスが原因です。
慢性肝炎を起こす肝炎ウイルスは、
肝臓に持続的に炎症を引き起こします。
炎症が起こって、肝臓の組織に傷が出来ると、
そこに線維が入り込みます。
そう、傷が治る時に皮膚に盛り上がりが出来ることがあるでしょう?
ケロイドのようになることもありますよね。
それに似たような状態が肝臓の組織の内部で起こるのです。
だから肝臓が硬くなるのです。
肝硬変になると、
細胞の機能が障害されたり、
血管を締め付けて、血管の圧が高くなったり、
癌が発生しやすくなったりします。
肝硬変の人は、注意深い経過観察が必要です。