出産後、何度か出会したドーマン。家庭保育園のセットに入っていたりするようで安価で出回っています。世間の知育熱やドッツカードが怖いと感じており結局読まず嫌いだったのですが、近所の老舗英語教室のおばさまとの電話をきっかけに、取り入れてみようかなと手に取ってました。

そしたら完全にフラッシュカード。10歳の壁(=自分でやれる子、熟慮できる子)的にカードめくりの経験は邪魔になる、という思いがあったのでため息が出たのですが、幼児後期や小学校低学年ではもうちょっと複雑なことができるので、この焦燥感を煽るような単純で素早い刺激を与えるのは変な癖になりそうだけど、0、1、2歳の単純なうちはやってもいいんじゃないかな?という結論に至りました。というか、おばさまとの出会いから結論ありきで思考を変えてしまいました。



合格障害児への取り組みから
ドーマンらは脳障害児への発達支援の様々な取り組み(今でいうリハビリテーション)から、同じような方法が平均的な子を大きく成長させる効果があると確信し始めた。その一つが、「読むことを教える方法」で、この著作シリーズの1作目となる。(他に算数、運動能力、百科事典的知識など。)。
→モンテッソーリも障害児やスラムの子への取り組みからスタートしていましたね。

合格人間能力開発研究所
ドーマンが脳障害治療の研究を目的に1955年設立、非営利の教育組織。アメリカ、フィラデルフィア。

合格何歳で始めるか
5歳までの子どもは膨大な量の情報を驚くべき速さで受け入れる。4歳までならもっとよく、3歳までならもっと良く、2歳までならもっと簡単に吸収できる。


合格教材
・白い厚紙 縦13cm 横50cm 沢山用意する 大きさは統一する
・赤と黒の太いフェルトペン(初めは赤で、徐々に黒へ。小さな子は赤が好きだから)
・文字の大きさは9cm 大きく書く(慣れてきたら次第に小さくして構わない) 楷書で崩さないこと 台紙の縁から2cm以上空きをとること(文字が手で隠れないよう)
・横書きでも縦書きでも良いが一貫すること
・漢字、ひらがな、カタカナなど大人が使うように書く(本来の語の形だから。漢字は必要以上に入れる必要はないが多い方が赤ちゃんが読みやすい)
・カードの裏に単語を小さく書いておくこと(リズムやスピードを崩さないため)
・プログラム開始前に少なくとも200語用意しておく(いつも教材作りに追われ、すでに終わった教材を使いたくなるから。それは子供にとっては耐えがたい退屈になる。)
・教材が追い付かなくて古い教材で穴埋めするくらいなら、1日でも1週間でも中断した方が良い
・教材の準備は楽しく、またそうであるべき

合格教え方の段階
①単語
②二語文
③短文
④文章
⑤本

合格①単語
1.15の単語から始める(子供にとって身近な楽しい言葉にする。一人一人違うのでそれぞれ考えてあげること)
2.「お母さん」と書いたカードを子供の手が届かない位置に掲げ、「これは「お母さん」」と言うのみ。見せるのは1秒以内。
3.次のカードを続ける。1番前のカードから見せて後ろに回すのではなく、一番後ろのカードから順番に前に回して見せる(自分がカードの裏に書いてある文字が見えるので)
4.5枚終わったらしっかり抱きしめ、キスをし、はっきりと愛情を示す

ここまでで5秒ほど。これを同じ単語で3回繰り返す。セッションとセッションの間は30分以上あける

2日目は、これを3セッション行い、新たに5つの単語のセットを加え、これも3回見せる。1日で6セッション行うことになる。

同じ単語を1日3回以上見せない。もう学んでいるので飽きる。

3日目にはさらに5つの単語を追加する。1日に9セッションすることになる。これで15の単語を学んだことになる。

4日目、5日目も同じように追加して続ける。

6からは、毎日1セット5単語を引退させて新しい1セット5単語を追加する。1日5セット(25単語)を3回ずつ、15セッションすることになる。

合格教え方のポイント
・子どもが素直で機嫌の良い時を選ぶ
・家の中で聴覚的にも視覚的にも気の散るものが少ない場所を選ぶ(テレビ、音楽は消し、家具やおもちゃや壁に何かがかかっているような場所は避ける)
・親の態度と接し方
・教材の大きさと見やすさ、全体の整理
・親も子どもも楽しんでいなければやめること。なにかが間違っているはずだから。
・1回にかける時間は親がしっかり見極める。最初は数秒を1日に数回
・子どもがやめたいと思う前に切り上げる
→飽きる前にやめる、85%の法則、とかよく聞きます
・カードを見せるスピード(子どもは素早く学びとるから早くないといけない)は特に大事
・新しい教材も大事(20の単語ををうんざりするほど見せられて覚えるのと、2000を50%覚えるのはどちらが良いか?)
→学校教育がつまらなかったのを解説してるみたいです。
・楽しそうな母親の態度が大事
・一貫性、整理して始めることが大事(盛りだくさんでは続かなくなる、量を控えて楽しく行う方が良い)
・中途半端にしかできなければ完全に中断したほうがいい。旅行、引越し、新しい赤ちゃんなど(プログラムに不満が残るだけ)
・ごほうびにクッキーやキャンディーをあげない(大量に必要になるし、愛情や尊敬が与えられる場面でクッキーがごほうびではかわいそうである)

合格子どもが12〜18ヶ月で始める場合
・1回のセッションを極めて短くすること(運動機能の発達が重要な時期のため、子供の激しい運動プログラムに合わせて読みのプログラムを修正する必要がある。1セッション3語くらいでも良い)
→1歳の子はチョロチョロとか言ってごめんなさい
・子どもがやめたいと思う前にやめること

学校教育がつまらない理由を教えてくれる