最近の一番のたのしみ、図書館で借りる「藤沢周平全集」。



今は「用心棒日月抄」「隠し剣~」シリーズにハマっています!!

でも、もう先月読んでいた短編集のこと、忘れかけている・・・


せめて感動した作品名と感想を、覚書。




黄色い花「山桜」

嫁ぎ先で、幸せではない日々をおくる主人公。

偶然、山桜を折ってくれた武士が、以前求婚してくれた人だと知る。


10代の頃から見てくれていたことを知り、その人に恥ずかしくない生き方をしようとするが・・。


・・・静かな透明感。

ひとり身で亡くなった叔母を「幸薄い人」と思っていた主人公が、

「幸せとは何か・・・」に気付いていく裏テーマ?に感動。

結婚や出産など、「他人から見える幸せが本当の幸せではない」って、現代にも通じるテーマ。

女性が主人公なこともあり、すごく心に残った。

映画も見たいなぁ~。



黄色い花「報復」

尊敬する主人を、権力により切腹させられた、下男の主人公。

下男は下男なりのやり方で、家老へ報復しようとする。


・・・現代の感覚では報復は犯罪だけど、

主人公の気持ちがよくわかり、刺さるように感じた作品。


夫を亡くし精神のバランスを失いかけつつも、下男を安心させようとする夫人も尊敬。

幸せだった頃の主家を一枚の絵のように感じてる主人公。

絵画的。



黄色い花「岡安家の犬」

・・・冒頭、犬の喧嘩好きのご隠居が笑えた。

多分作者は犬好きなんだろうな~^^



黄色い花「泣く母」
微禄で、両親もなく、祖父母と暮らす主人公。
ある時、裕福な家に再婚した母と暮らす、父親違いの弟を知る。


弟に対して微妙な感情を抱く主人公だが・・。

・・・終盤、命をかけ弟を守る判断を、一瞬で下す主人公に感動。

人間の中にある良い部分、私にもあるだろうか。



黄色い花「静かな木」
引退後、妻も亡くした還暦の主人公。

葉を落とした冬の老木を見て、「あのような最期を迎えられればいい」と静かな日々を送っている。


しかし、息子の不利な果たし合いをとめるため、
長年のかたきと相対することになり・・・



・・・春の、若葉が芽吹く木々を仮の姿と感じ、

「木の真実は冬の姿にある」・・と思うようになっていた主人公のラスト、


<青葉に覆われた老木の欅をみて、「これも、わるくない」と飽きずに見ている。

「生きていれば、よいこともある」と平凡なことを思った。
老木が梢をゆらし、うってかわった感想を笑ったようである。>


私が何か書くと陳腐になってしまうけど、感動しました。手元に置いておきたい作品。

静謐感が際立っている。



黄色い花「用心棒日月抄」

藩の政争にまきこまれ、家老の密命をうけて江戸に脱藩。

追ってくる刺客と戦いつつ、江戸での生活費を用心棒をして稼ぐ・・・という3編と、

その16年後を描く1編。


・・言葉の組み合わせ一つ一つが、何ともいえずおもしろくて、
主人公の向日的な性格が気持ちいい!


先の3編は明るく読みやすいけど、

主人公が45才になった最終編は、年を重ねるせつなさが随所にあり、ちょっとちがう雰囲気。


45才過ぎたら、もう一度読んでみたいなぁ。


でも、老いる先に小さな光が見えるラストが、やはり読後感のよい「用心棒」シリーズらしかった。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

いつも、本を読めるのは20分くらい。


細切れの時間でも、

すぐに入り込める世界を作られる作家さん、すごいですよね!