ダヤンのスケッチ紀行 イタリアへ行こう 

池田あきこ

中公文庫

 

 

<もう随分、昔の本だが>

階段の脇に山積みになっている本の中から、病院の待合で読む本を探していたらこの本が目に入った。小口のところが茶色く変色しているからかなり年代物だ。我が家にあるのだから、以前に一度は読んだことがあるのだと思うのだが思い出せない。

 

<ダヤンという猫>

今時はもっと可愛い顔の猫が好みになっているようだから、ダヤンは昔ほどの人気はないのかも知らん。しかし、この本のスケッチ画にも頻繁に登場するが、姿、形は麗しい。なかなか愛嬌のある猫だ。

 

<著作は多数にのぼる>

恐らく、この一冊しか読んだことはないのだと思うが、絵本、画集、小説、エッセイと多数の著作があるので、ダヤンのファンは飽きることがないだろう。河口湖の湖畔には、ダヤンの美術館のあるという。ファンには見逃せない施設だ。

 

<何といってもイタリア>

ローマ以来、数々の遺跡が残るイタリア。各地方ごとに独特の風景が点在しているようですね。残念ながら、一度も行く機会がなく、恐らく、これから行くこともないだろう。中でも海に沈みつつある町、ヴェニスは憧れの町であるが、ビデオで我慢するしかないか。

 

<なぜ、イタリアでは海から少し離れた丘や、山に街をつくるのか?>

イタリアの海沿いでは、丘の上に建てられた街や住居が多いが、これは、イスラムの海賊から逃れるためにだという。イスラムの海賊の交易品は略奪もあるが、第一の商品は奴隷だということだ。それを防ぐために海沿いに家を建てるのを避けたということである。人間が商品として売買されるとは悲しいですね。。。

 

<本物の家には猫がいる>

我が家の猫は2匹ともなくなってしまったから、我が家はもう本物の家ではない。本物の家には猫がいる。