姑獲鳥の夏 下

京極夏彦

講談社文庫

 

 

 

 

<実は下巻は昨年読んだんだが。。。>

といっても、この本は随分前に上下巻とも読んだんだが、捨てるという話になった。それで、パラパラ読んで見たがどうも内容が思い出せない。よくあることだが、それで、もう一度読むことにした。これもまた、良くあることだが、上巻が見当たらないので、下巻から読むことにする。これもまた、良くあることだが、やはり、読んでいくうちに段々と思い出した。しかし、昨年書こうとしたのだが、感想としてうまく書けないので、伸び伸びになっていたが、やはり、紹介したい本なので、書く。

 

<久遠寺家をめぐる怪奇をとく>

ここでも、中善寺先生が大活躍するのだが、ここではいつも脇役の関口君が主人公だ。謎解きに精を出す。何やら、まだ学生の頃に久遠寺涼子と関係があったらしい。久遠寺医院の跡取り藤牧牧郎氏が忽然と失踪してしまう。おまけに、産科のこの医院では赤ん坊が度々姿を消している。牧郎の妻、久遠寺梗子は20か月も妊娠している。さて、関口君が解決するには荷が重すぎるか?

<「この世には不思議なことなど何もないのだよ」>

とのたまう中善寺先生は実は陰陽師だ。この奇妙な事件を最後は先生が解決する。しかし、京極夏彦の小説は何回か読まないと筋も内容もよく頭に入らんぞ。

 

 

<漫画もある>

この漫画も買って読んだんだが、どこへ行ったか行方不明だ。あるいは、もうブックオフに売られてしまったかも知れない。この漫画はなかなかいけた。お勧めですよ!

 

<映画にもなった>

2005年に日本ヘラルド映画によって配給されている。監督は、実相寺昭雄。主演、中善寺は堤真一。関口は永瀬正敏。榎木津礼次郎は阿部寛。久遠寺涼子 / 梗子は原田知世だ。残念ながら、見てないので面白いのか面白くないのかは分からん。監督とキャストを見ると面白そうな気がする。

 

<姑獲鳥とは>

ちなみに姑獲鳥とは、中国の伝承上の鳥で鬼神の一種で人間の命をよく奪うという。他人の子供を奪って自分の子供にするという習性があるとされる。江戸時代の初頭に日本の妖怪の「産女」と同一視されたと「ウィキペディア」にある。