単身赴任
清水一行
角川文庫
<ようやく読み終わった>
かなり、古い本だ。親父の好きな作家だった。捨てたはずだと思ったが、本棚にあった。もうカバーもヨレヨレだ。病院で順番を待つ暇つぶしと、電車の中で読んだ。もちろん、仕事が忙しかったわけではないが、空いた時間はNetflixだ。
<内容はやっぱりかなり古い>
昭和レトロ満喫だが、今の時代にはもう流行らないかもしれない。清水一行はやはりあの時代の作家なのですね。ミステリーにも、はっとするようなプロットはない。今の人達の気は引かないかも知れない。
<「単身赴任」>
9編の短編からなるが、冒頭の短編がこの文庫の表題となっている。もちろん、今の時代でも「単身赴任」が「単身不倫」になってしまうことはよくあるだろう。子供の学校の都合、妻の仕事の都合などやむを得ない事情かもしれないが、やはり、夫婦が別々に暮らすのは良くないと思う。どうしても隙間風が吹いてしまう。今の時代、企業側もできるだけ避けるべきだろう。
<「ガリラヤの墓標」>
この短編を読み始めて、すぐに某社をモデルとしたのかと思ったが、某社は今でも立派な経営を続けているので、単に、清水一行は着想を得ただけだと思う。宗教精神に基づいて設立された会社は得てして資本主義の荒波の中でつまづいてしまうことも多いが、それなりに頑張っているところも多いと思う。清水一行の見方はキリスト教に対して皮相だなと思う。
<さて、世間の興味は、いつ岸田氏がいつ転ぶか>
政権の行方は混沌としてきたが、世間の関心はいつ、岸田氏がこけるか、だろう。もう支持率は10%台に下がっているから、普通の政権ではまず持たない。この時点でも自民党の支持者が28%もいるのは信じられなし。支持者は、法を作る政治家の脱法行為を許しているのだろう。日本の民主主義とは一体何なのでしょう。
<サルにパンツをはかせる>
政治家にモラルを守らせるのは、サルにパンツをはかせるようなものだと言った人がいたが、まだ、サルにパンツをはかせる方が楽に思える。ということは、政治家はサル以下か。