流転の地球 The Wandering Earth
監督:郭帆
製作:中国電影集団
配給:Netflix、中国電影集団
<You Tubeでの予告編>
<中国のSF>
つい先日は、韓国のSFに度肝を抜かれたが、今度は中国。韓国は、数々の映画で国際的な賞を取っているし、国を挙げてエンターテインメントに力を入れているから、さもありなんと思うが、中国は大したことはないだろうと思っていたが、そんなことはない。予算のかけ方が違うか?
<原作は劉慈欣>
劉慈欣は、中国で数々の賞をうけるだけでなく、2015年には、「三体」でヒューゴー賞を受賞した。国際的に高い評価を受けている作家である。とはいうものの、この映画で初めてこの作者のことを知った。
<地球が太陽系を離脱する>
太陽の膨張に耐えかねて、地球エンジンを地球の各所につけて、その噴射力で太陽系の軌道から離脱するというストーリーである。もちろん、地上にはもう住めないので、人類は地下で生活することになる。これまで、どうしても一緒に協力することができなかった人類が、この人類滅亡の危機の中で初めて世界政府UEG(United Earth Government)を作るというところが肝か。
<木星にあわや衝突の危機>
過去何億年に渡って大小さまざまな惑星、小惑星を吸収してきた木星を利用してスイングバイで加速しょうというのが計画だったが。
<リウ・チーの自己犠牲>
国際宇宙ステーションに勤務する主人公のリウ・チーの父、リウ・ベイチアンは、木星に引き込まれそうな地球を救うために、木星に宇宙ステーションを衝突させ、その爆発力により地球を木星からスイングバイさせる。今までの人類でもそうだったが、これからの宇宙の歴史でも(人類が核戦争を起こさなかったらの話だが)誰かを救うために誰から犠牲になるということが起こるだろう。