さがしもの

角田光代 新潮文庫

 

 

<踏んづけてしまった文庫本ー内容を思い出せない>
ライティングディスクの上を片付けていたら、文庫本を踏んづけているのに気付いた。裏表紙が少しぐしゃぐしゃになってしまった。表紙を見ると角田光代の「さがしもの」という本だ。残念ながらどんな内容だったかまるで思い出せない。
 
<ネパールで自分の売った本と再会>
それで、もう一度読んで見ることにした。角田の短編集だが、最初の「旅する本」というところでネバールの古本屋で自分の売った本に出合うというところでこの本を読んだことを思い出した。古本屋ではないが、各国のユースホステルを旅をすると旅行客が宿に残した本とか、宿帳に出合うことがある。いろんな人がいろんな旅をしてきた痕跡が残されている。「旅する本」では、自分の行く先々での自分の売った本との再会がある。
 
<不幸を呼ぶ本>
「不幸の種」は、自分の知らない本がいつの間にか自分の本棚にあり、不幸を撒き散らす話だ。だが、みなみはそれを不幸と捉えないで、それも人生として楽しみ、「私は」不幸を呼ぶ本だと思い込む。
 
<滅びつつある町の書店>
「みつざわ書店」は昔はよくありそうなお婆さん書店主の話だが、デジタル出版物の隆盛とともにこういう書店がもうないのだろうなと感じさせるところが哀しい。
 
 
<どうしてこんなことになってしまったのか?ー「紙の月」>
角田の本を始めて読んだのは、「紙の月」だった。宮沢りえの主演で映画にもなった本だ。銀行の契約社員の女性が巨額の金を横領したという実話で、どうしてこんなことが起こるのかというのでこの本を手に取ったのが最初だ。もちろん、フィクションも入っているのだろうが、どうしてこうなったのか、よくわからないというのが感想だった。
 
<女性作家の本に面白いものが多いぞ>
女性作家の作品におもしろいものが多いと最近、思う。是非、読んでみよう。視点が広がります。
 
<男女別姓は政党にお願いするような話ではないー権利だ>
ところで、男女別姓で、自民党の女性議員が「自民党の中にも男女別姓を支持している議員もいますよ。お願いしてください。」云々という記事があったが、別に自民党が男女別姓に反対であれば次の選挙で投票しないだけの話ではないか。お願いするような話ではない。議員にお願いするという上から目線の政治家の態度は何とかならないのかな?ワンイシューで対決するなら、N国もこれに絞った方がNHK問題よりもよほど票が集まると思うがどうだろうか?
 
 
<新しい姓で呼ばれると嬉しそうにする新婚の女性>
以前働いていた職場で、結婚したばかりの女性が新しい名前で呼ばれると実に嬉しそうな顔をしていた。旧姓に未練はなかったのだろうか?この女性は選択的別姓など考えもしないのだろう。もちろん、旧姓に愛着がない人もいるだろう。旧姓も素敵な姓だと思ったのだが。。。
 
<保守的な女性ー変わらない日本>
ほとんどの女性が海外留学したことがあるという会社でしたが、非常に保守的な女性が多いところだった。こういう女性ばかりだと日本は変わらないだろうな。変わらないことを伝統というか。。