うちの子が結婚しないので  

垣谷美雨著 新潮文庫

 

 

<「老後の資金がありません」を買いにいったが...>
書店で目に留まったのは「老後の資金がありません」だったのだが、買ったのはこの本だった。「老後の資金がありません」はあまりにも身に染みる話題なのでこのコロナが蔓延しているコロナ東京で読むのは気が滅入る。もう直面している話題だし。
 
<切実な問題、結婚しない...>
で、こちらも後、何年かすると考えなくてはいけない問題のようなのでこちらにした。結婚するというのがこんなに大変だったのかと思う。しかもこれを小説にし、しかも文庫本になるぐらいだから、買う人が沢山いる。切実な問題だ。個人的には、人それぞれでどうでもいい問題のように思うが...
 
<これからの時代の子供は大変!>
これからの時代、果たして結婚して子供ができることが良いのかどうか考えてしまう(子供ができない場合もあるが)。勝ち目のないAIとこの競争にも立ち向かわなければいけないし...しかし、子を持つ親としてはやはり子供には結婚した方がいいのではないかと思う。独身で生活している人も大勢いるがやはり寂しそうだ(本人達は独身で気楽でいいのかも知れん。余計なお世話だと言われそうだ)。
 
<子は何もしない親婚活>
ほぼ、母の千賀子の視点で書かれている。親婚活だから当然か。友美の視点も、父のフクちゃんの視点もあるが若干だ。親婚活市場ではもう娘も息子は純粋に商品として値決めされ、値踏みされる。若いときに恋と愛の衝動で突き進むのが一番かも知らん。この作品では、最後は一応、ハッピーエンドだが、何だかしっくりこないぞ。でも、この作家の作品は結構おもしろい。
 
<今日の一言>
「もぎる」:映画館などでチケットを切ることではない。人を高圧的に小馬鹿にすること。漢字で書くと、「茂木る」。
 
もし、他の国で英語で行われている記者会見で、記者の英語の質問に対し"Can  you understand my English?" なんていったら大問題になると思う(トランプ統領だというかもしれん)。茂木氏による弁解を読んでいると、本人がこの発言の問題性にまったく気付いていないことに呆れてしまいます。
 
<国際語として普及しない日本語>
「日本語、分かっていただけましたか。」という上から目線で使われる日本語は哀しい。これでは、日本語は国際語として普及しないわけだ。