『多頭飼育崩壊』を防止するためにできた不妊手術助成金制度 | 特定非営利活動法人C.O.N

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地域猫活動、公営住宅とペット、ペット防災、多頭飼育崩壊、高齢者とペット問題など、人と猫にまつわる様々な社会課題に取り組んでいます。高齢者とペットの安心プロジェクトは5年目になりました!人と動物が共に生きる、ワンウェルフェアの実現を目指しています。

多頭飼育の

相談が続いていますが、

これまでとは

だいぶん様子が違ってきました。

 

 

 

速やかに不妊手術をすれば、

飼い主の生活がなんとか回復し、

猫との生活も維持できるかも…

というレベルです。

 

 

 

 

 

 

 

多頭飼育問題の取り組みを

始めた頃は、

回復なんて思いもしませんでした。

 

 

 

ここは室内なのか、沼なのか?

そんな所に猫が何十匹もいて、

猫の死骸が埋もれていました。

 

 

 

 

飼い主のその後の生活を

考えてあげる余裕など

あるはずもなく。

 

 

 

 

一日で60匹以上の猫を引き取り、

その数日後、飼い主さんは

どこへ行ったか分からなくなった

という事もありました。

 

 

 

ここにきて、

以前より早い段階で

相談が入ってきていることに

気づきました。

 

 

 

なぜなんでしょう?

 

 

 

 

 

 

多頭飼育問題は、

なんといっても未然防止

ですが、

 

 

 

一旦増えてしまったら

出来る限り早く不妊手術をしなければ

なりません。

 

 

 

ですが、

何十匹もの不妊手術費用をどうするか?

まず、それが大きな問題になります。

 

 

 

61匹崩壊の時も『自腹』でした。

ボランティアが

肩代わりするしかない

というのが通常です。

 

 


この現状が

議会や協議会に届き、

尼崎市に、

多頭飼育崩壊を防ぐための

助成金ができました。

 

 

 

 

 

 

これまで関わった多頭崩壊の飼い主に

「なぜこうなったの?」

「どうして手術しなかったの?」

 

 

と、毎回質問しましたが、

ほぼ全員が『経済的な理由』

をあげました。

 

 

お金です。




なので、

飼い主にとっても、

サポートするボランティアにとっても、

この助成金が、

あると無いでは大違いなのです。

 

 

 

 

 

 

 

2つ目の問題は、

助成金が出るといっても、

手元に入るのは

手術が済んで約2ヶ月後。

 

 


そんな先では、

今すぐ不妊手術しても、

動物病院に払うお金がありません。

 

 

 

多ければ数十万円。

ボランティアだって

よく知らない人の高額な手術代を

立て替えることは簡単ではありません。

 

 

 

そのフォローとして、

その手術代を立て替えた方の

銀行口座に直接助成金が振り込まれる

という方法も可能になっています。

 

 

 

このおかげで、

当法人でも躊躇なく

立て替えができています。



 

 

 

 

これらが揃って現場では、

「速やかに手術をする」が、

稼働するようになりました。

 


 

『有効な対策がある』

 

 

これが、

早い段階で相談が入っている

大きな理由だろうと思います。

 

 


多頭崩壊の現場で、

猫たちの犠牲を目の当たりにして

学んだことは、

 

 

 

なんとしても

こんなことになる前に、

です。

 

 

 

なぜなら、

確実に不妊手術で

防げることだからです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日、福祉の方から

助成金で手術をしたい方がいると

連絡がありました。

 

 

 

猫の頭数は?

5匹と聞いて、

この問題にかかわってきて、

よかったなぁと思いました。

 

 

 

ですが、

これは出口。

蛇口が締まったわけではありません。




本気の未然防止の

仕組み作りは

これからです。