おばあさんのベットの側に
大切そうに置かれていた
ぺぺの写真は、
ケアマネさんが
棺に納めてくれたそうです。
「見送ってくれる親族もなく、
ケアマネさんと私だけの
本当に寂しいお葬式でした」
好むと好まざるとに関わらず、
人と猫の
終わり方に
遭遇することが増えました。
確かに
飼い主の責任
ですが、
それだけでは、
猫の命は守れないです。
殺処分ゼロを宣言し、
全国の動物愛護センターは、
殺処分から保護譲渡へと
施設整備を進めてきました。
尼崎市でもセンターの整備が
行われますが、
猫の最大収容頭数は、
30匹。
これでは
到底、
追いつきそうにありません。
殺処分から保護譲渡へ、
セーフティーネットの役割も
自治体が担っていくものと
期待していましたが、
現実には、
引き取ってもらえない
多くの猫が、
民間へなだれ込んでいます。
なぜ?
これまで、
行政には犬猫を
引取らなければならない
義務がありましたが
一部その義務が外れ、
殺処分ゼロは、
『引き取り拒否』へと
流れています。
ずいぶん前のことですが、
ティアハイムベルリンの方が来日された時、
『犬猫の保護譲渡は
行政のやる仕事ではないと思うが、
なぜ日本では行政なのか?』
と質問されたと
吉田真澄先生が仰っていました。
殺処分ゼロは今はまだ行政の役割だが、
将来的には民間が担うべきと、
当時の松野頼久先生の言葉も
思い出されます。
社会的要請に応え、
人と動物のセーフティーネットとなるのは、
行政でなく民間。
その時代がやってきた、
ということなのかもしれません。