日々のしるし -36ページ目

あさぎり夕先生

小学校の時、はじめて買った漫画本はなかよしだった。
なないろマジックに憧れていた。
高校生になったらこんなに大人っぽくなるのか、こんなに世界が広くなるのか、と。
主人公のななこちゃんは双子のお姉ちゃんのゆうりがいる。
ゆうりはきれいで優しくていつもみんなにちやほやされる。
でも、ななちゃんは。
元気で活発すぎるためいつもお姉ちゃんと比べられてきた。
コンプレックス、という言葉の意味を知ったのはこの漫画からだ。
未だに覚えているシーンがある。

『かわいいお姉、優しいお姉、それに比べてナナちゃんは。
そう言われて傷つかないためにわざとふざけていつも写真を撮った』

小学生の胸にはあまりにも刺さる言葉だった。
だが、ある日ゆうりちゃんからさらりととんでもない言葉を聞いてしまう。

『ななちゃんも舞台出るんだってね。あーあ、また比べられちゃうな。だって、ななちゃんは運動もできるし頭も良くて、いっつも比べられてたんだもの』

ゆうりちゃんはにこにことそんなことを言うのだった。
ななちゃんが泣くほど悩んでいたことをゆうりちゃんも共有していた。
でも、ゆうりちゃんは泣かずに話すのだ。
小学生の私はそんなゆうりちゃんを心底尊敬したものだった。

私がはじめて読んだ少女漫画がなないろマジックで良かったです。
あさぎり夕先生のご冥福をお祈りします。

もう辞めたい…。

毒母