再販されたPlus盤の第5弾は「石はやっぱりカタイ」。このアルバムもいいですね。

4人体制になってからの初のアルバムでここからは全てフルアルバム。ポップなサウンドからバンドサウンドへの過渡期というような印象。このアルバムはオリジナル、Plus盤、再発盤の3形態の全てのジャケットが違うのが特徴。ジャケットを見ればどの世代のCDなのかが分かるのが面白い。

曲のスタートはポップサウンド継承の「B・I・N・G・O」。歌声が重なっていく部分がとても好きだ。続く「風のラリー」も爽やかさの漂う曲調でいい流れを感じる。この2曲は4人体制のテッパン曲という存在かな。続く「展覧会の絵」はここまでの雰囲気を一気に変える存在感。笠さんと渡辺さんの掛け合い部分のお二人の歌い方のトーンのコントラストがとても好きだ。「笑顔のままで」は何となく渡辺さんらしい曲だと感じる。コーラスがとても印象的。「HARD ROCK dream」はタイトル通りのハードロック。今までになかったハードな曲調。

アルバム折り返しは「2Much,I LOVE U.」のやっぱりカタイMIX。イントロ部分のコーラスがないので少しだけ拍子抜けしてしまうのだけど、やはり好きなシングル、テンションは上がる。「Telephone」も遊び心満点の楽しい曲。続く「C-moonセレナーデ」でやはり雰囲気が一気に変わる。この曲の柔らかい雰囲気は好きだ。「青いブランケット」、「ROSE&PAIN」と少しずつスピード感とテンションを上げていって、最後の「Cherry Forest」。今聴いてもやっぱり不思議な曲に感じる。お二人の歌声の入れ替わりがよく分からないくらい笠さんと渡辺さんのボーカルがシンクロしてるような印象だ。

続くPlus部分はシングル曲。「2Much,I LOVE U.」が始まると落ち着いたテンションが再度急上昇。「夢の中でおやすみ」は「2Much,I LOVE U.」のボーカルをひっくり返した曲と言う印象を個人的には持っている。いいアクセントの曲でどちらもコーラスとの掛け合いが特徴的だ。ラストは「原色したいね」。曲調の楽しさはかなり上位の曲だと思う。B面の「Love is Light」が収録されてないので、少しだけ残念さが漂うのだけど、テンションが高い状態でアルバムが終わるのもいいのかなと思う。

当時にこのアルバムを聴いた時は、それまでとの曲調の変化が受け入れ難がったのだけど、今聴けば曲のクオリティの高さと笠さんの歌声の素晴らしさがとても際立っているアルバムだと思う。以前も書いたのだけど、オリジナルアルバムとしてはやや地味な印象かなと思うのだけど、是非たくさんの方に聴いて欲しいなと改めて思う。