11月15日より公開された「悪の法則」。ブラッドピット、ペネロペ・クルス、キャメロン・ディアス、バビエル・バルデムという豪華キャストとながら、殺害シーン、セックスシーンは決して万人向けとは言えず、あらゆるところに設置された伏線(警告)の難解さから、賛否かなり別れる作品となっております。
この作品で一番目立っていたのは、キャメロン・ディアス演じるマルキナという女性なのですが、実はそれよりもスポットを当てるべきなのは、やはりカウンセラーなのです。
印象に残らなかった方も多かったと思うのですが、宝石商が些細な疑問を投げかけます。「ですが、どんなダイアにも、それぞれの個性はあると・・そう思いませんか?」・・と。
これに対しカウンセラーは、無言というノーサインを出します。
彼は高価なダイアをフィアンセに送ることもできる、またライナーが新たにオープンするクラブの資金も用意したり、貧乏ではないのです。
なのに、裏社会のビジネスに手を染めた。
多くの人がここに疑問を感じたようですが、要は「欲」なのです。そもそもお金持ちで、生活に困っているわけでもない。さらなる金を求め、カウンセラーは、キャストたちが出したあらゆる警告を無視し、自分を過信し、加担します。
・・ところが。
彼が弁護していたルースという女性の息子がスピード違反で逮捕されます。
息子が逮捕されてしまっては、このルースの罪が重くなる可能性があり、圧倒的に不利になりますので、弁護士は保釈金400ドル(約4万円ですね)を負担してやります。
余談ですが、このルースが「(お礼に)しゃぶろうか?」といい、
「380ドル足りないよ。」
・・と、(あなたの"その行為"には2000円の価値しかない)という皮肉を言います。
弁護士としての仕事が一件落着したかと思いきや、実はルースの息子は、麻薬組織の構成員であり、運び屋でした。
その息子が、釈放後、すぐに頭部無しの遺体として発見されます。
彼がヘルメットに隠し持っていたパーツは、麻薬を大量に積んだトラックを動かすための装置であり、それが敵対組織の手に渡ったことで、組織は、
「ウェストリーやライナーが加担させたあの弁護士は、そもそも敵対組織が送り込んだスパイだった。」と誤解します。
ここから、あらゆる運命が動き始めます。本業に支障が出ないよう、400ドル立て替えただけなのに。
それを仕組んだのが、
マルキナです。
マルキナは、組織の運び屋がスピード違反で逮捕され、その母親ルースを、カウンセラーが本業である弁護士として担当していることも知っていたわけですので、男らに情報を流し、すべてを狂わせます。
ですが組織は、すさまじい銃撃戦の末、麻薬すべてを取り戻します。
(もちろん、取り返したからと言って、弁護士らへの誤解はぬぐえません。)

ここから、我々は、本当に見たこともない光景を目にすることができます。
麻薬組織の男は、足を撃たれ、足を引きずりながら、奪われた麻薬を積んだトラックを本部(工場と称しています。)へ持ち帰るのですが、
もはや麻薬組織とは思えない、土方仕事のような男たちが、淡々とトラックを修理し、血で汚れたトラックに水をまき綺麗にします。
軽快な音楽がまた絶妙。
彼らは、それが日常なのです。
小学生くらいの女の子もそこで掃除などの仕事をしています。
本当に、我々の生活で、近くにある工場そのもので、これがほんとうの麻薬組織だとは思えないほど、自然な生活。もはや背筋も凍ります。
ここからは、主要キャストが次々に襲撃されていきます。

ライナーは、移動中の車を襲撃され、銃撃戦の末、撃たれ死亡。
また、弁護士のフィアンセであったローラ(ペネロペ・クルス)も、危険を察知し、弁護士と落ち合うつもりが、組織の男に身柄を拘束されます。

ウェストリー(ブラッド・ピット)はロンドンへ逃亡。
チェックインの際、美女をナンパし、翌日・・

構成員のワイヤー装置によって、殺害されます。
この時持っていたブリーフケースが、マルキナの手に渡ります。

もちろん、チェックインの際にナンパした女性も、マルキナが送り込んだスパイです。
女性は、ウェストリーがこののちに殺害されることを知り、恐怖でマルキナから受け取った報酬を、マルキナに返します。
ブラピの殺害映像がなかなか衝撃的ですので、苦手な方は要注意です。
ハリウッドを代表するブラッド・ピットが、あそこまで凄惨な形で血を流しながら死んでいく映像は、なかなかショッキングですよ。
弁護士は、酒におぼれ、もう一度ローラに会いたいと願いながらも、ひっそりと、身をひそめます。

そして、弁護士カウンセラーのもとに、1枚のDVDが届けられます。
いわゆるスナッフフィルム。殺人映像です。
拘束されたフィアンセ ローラを殺害する様子を移したDVDです。
ですが彼は、再生なんてしなくても(むしろできるわけがないですが)、スナッフフィルムだとわかり、泣き叫びます。

すべてを操っていたマルキナ。本当に恐ろしい女性です。
彼女が最後にホテルのレストランで放った一言は「なにか注文しましょ?お腹がすいたわ。」です。
これほど、自分の周りのいろいろな人が死んでいながら?
次なるカモ。・・いずれは殺害されるであろう新たな恋人?にそういいます。
少しはお分かりいただけましたでしょうか?本当にいい映画でした。





