この会社に来て1ヶ月が経った先週のこと。
チームリーダーから声がかかった。
「ちょっと話したいねんけど。」
何かやらかしちゃったかしら?と不安になりながら
彼女に促されるまま会議室の席に着く。

「実はね。あなたにLさんが担当しているアナリストの1/3を担当してもらえないかしら?」

え?ええええー???
何で1ヶ月の私がLさんの1/3のアナリストを??
目が点の私。

「Lさんが担当しているチーム、とっても忙しくてね。」とリーダーが話し出した。
「あなたは仕事の覚えも早いから、大丈夫かと思って。」
ちょちょちょちょちょっと待った。
私、まだノートを見ながら仕事を進めてますよー。
まだ仕事をマスターしてませんよー。
従って仕事の覚えは人並みですよー。
英語はイギリス人じゃないのでハンデがありますよー。

そんな私の心の叫びが顔に出たのが分かったのかリーダーは,
「ちょっとの間考えてみてもらえるとありがたいんだけど。」とのこと。
「分かりました。考えてみます。」とその場は言葉を濁しておいた。

実はLさんが休暇中、私は自分の担当しているアナリストたちとLさんのアナリストを
同時にアシストしていたのだが、はっきり言ってそんなに忙しいとは思えない。
休暇から帰って来たLさんはどちらかというと余裕をかましてて
期限のある仕事も放りっぱなしで勤務中のおしゃべりに花を咲かせている。
しかも、急に整体師の予約があると言って当日に半休をいきなり取っている。
そんな彼女は入社して4ヶ月経っているはずなのに、私に仕事のやり方を聞いてくる。
彼女の仕事の進め方をみていると、
ー要領が悪い
ープライオリティーをつけて仕事を進めていない
ー集中力がない
ー仕事を理解していない
目茶苦茶である。

実際、金曜日にリーダーが休んでいると、午前中は1時間超お話に花を咲かせ、
オフィスをウロウロして席にいないのである。
彼女が担当するアナリストからの仕事の依頼はどんどん溜まっていき
午後になってパニックになった彼女が私の席に飛んで来て、
「これ、どうやったらいいの?」と必死の形相である…。
しかも聞いて来た仕事ははっきり言って、彼女の机の上に山積みになってる
経費精算処理よりプライオリティーが低い仕事なのである。
「Lさん、この仕事のやり方は来週説明するから、
経費精算処理を早く済ませたほうがいいよ。
経費精算処理は今日が期限だよね?」と言うと、
「えー!今日が期限なの!?」である…。

しかもLさんの机の山積みになっている経費精算を「仕事やり逃げ女」が
「手伝ってやろうか?」と言ったところLさんは「ええわ、ありがとう。」
と断っていたらしい….。

この状況をリーダーにフィードバックした。
リーダーはどうもLさんののそんな所も把握しているようなのである。
リーダーもきっとしんどいのであろうか。

私も自分が担当しているアナリストたちの出張やらビザ申請が重なることがあるので
時間が余ることはないのである。
しかも8時過ぎには出勤し、5時半に退社して、昼休みはほとんど取っていない。
つまり、毎日2時間はみんなより長く仕事をしていることになる。
朝9時に出勤しているリーダーは何時に私が出社しているか知らない…。

とりあえず、Lさんにリーダーから彼女の仕事を手伝うように言われた旨を伝え
「あなたが忙しい時は私も手伝うようにするから教えてくださいね。」と話した。
そして次の日、Lさんは例のごとく当日になって「午後から整体に行きます。」
とオフィスを出て行った。
まあ、腰が痛いLさんは可哀想だ。でも整体師の予約っていきなり取れるの?
この国では整体師の予約を取るのは絶対当日は無理のはず….。

とにかく、リーダーに
「Lさんは整体に行くので、今日の午後はLさん担当のアナリストの仕事は
私がやりますね。」と伝えた。
リーダーは、
「Lさんにフラグを立てたメールを片付けてから退社してねって言ったんだけど
何もしてないわ!」と言う。
「じゃあ、そのフラグの立ったメールについて、私が目を通して対応しておきますね。」
と私は答えた。

(その2に続く)