東京世田谷にてカサンドラの自助会を開催している

看護職ボランティア団体の代表をしています。

 

次回の自助会は、

世田谷区の男女共同参画センター「らぷらす」にて行われる

「協同事業」に参加するため、

自助会はお休みさせていただいています

 

ただ、「協同事業」はカサンドラさん対象のものになります

世田谷区の建物で実施されますが。

区外の人も参加できるので

ご興味がある方はそちらにご参加ください

参加費は「500円」です

 

公認心理士と私看護師・助産師が参加しています

医療職が実施しているものですので

安心してお出かけいただけると有難いです

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本日もあるカサンドラさんのお話を紹介いたします

 

 

カサンドラ歴20数年、もうすぐ還暦を迎えるカサンドラさんです

パートナーと子ども、パートナーの家族が発達障がいです

 

 

結婚して

ずっと違和感を覚えていました

 

結婚して、籍が変わって、住むところが変わって

住民票も、銀行も、、保険の名前も、免許証も、

女性である私の生活は激変しました

 

 

結婚してすぐに妊娠が判明

初期の体調の変化に戸惑うことも多く

日々精一杯の生活でした

忙しい私を横目に、

のんびり、のんきに日々楽しそうにしている夫がいました

夫「仕事から帰ってきてごはんがあるっていいよね」

夫「休みの日も、ごはんがあるし」

 

私、・・・私ってごはんを作る係?

家政婦として常勤で雇われてるような気分でした

夫は、食事の時間になるまで時間をつぶしてかえってくるし

休みの日は遊びに行って、食事の時間に帰ってきて

「飯は?」「風呂は?」というだけ

 

 

私「お願い、手伝って」といいました

 

夫「何を?妊娠って病気じゃないよね」

私「体調がすぐれないし、すぐ疲れて一人じゃできない」

夫「何を?じゃあ、やらなきゃいいよ」

私「???」「仕事も家事もあるし」

夫「やってって頼んだわけじゃないし」「やらなきゃいいじゃない」

私「仕事は続けていきたい」

夫「じゃあやれば」

「やめていいって言ったのに、自分でやりたいって言ったんだから、あとは自分でやってね」

なんか変な論理です

 

 

体調が悪いから

こんな変な会話で、優しさのかけらもない会話から

一刻も逃げたい気持ちでいっぱい

 

 

実家や義理の両親、友人に相談しても

「努力したらその分かえってくるよ」

「胃袋をつかめば男の人は振り向いてくれる」

「優しくすればその分かえってくる」

「あなたの言い方が悪いんじゃないの」

「あなたって言い方がきつく聞こえるのかも」

 

そんなアドバイスばかり

努力しました

 

 

つわりで辛くても、寝込まずに食事はちゃんと作ったし

だらしない恰好はしないで夫の帰りを待っていたし

優しくしたら優しさを返してくれると信じてがんばりました

 

気づくと、私は外で仕事もして、

家では「家事係」「夫のお世話係」

「夫に優しくする係」「夫を癒す係」

「夫の相談係」「夫の愚痴を聞く係」「夫の両親を世話する係」

「近所の人との関係を良好に保つ係」

 

 

役割がどんどん増えていって

子どもが生まれたらますます役割が増えてました

 

気づくと、夫は休みには遊び呆けていて

子どもの相手もしません

 

 

「泣いてるよ」「おしっこもらしていいるよ」

「水こぼしたよ」「吐いてるよ」

「コップ割れたよ」

「機嫌悪いよ」「母(義理)が呼んでる」

 

夫は、まったく気の利かない女だといわんばかりに

気づかない私に教えてくれる係になってました

 

女性だったらそのくらい出来て当たり前、そんな態度をあからさまにしてきます

 

 

誰かに似てると思ったら

義理父の義理母にやっている態度と全く同じ

 

 

「男は結婚したらそうするもの」という刷り込みがされていて

「俺だってやりたくてやっているわけじゃない」と

わけのわからないことを言いつつ

 

 

その態度をくずしません

 

 

いくら話し合っても、そのこだわりは解けません

 

 

次第に

家だと子どもがうるさくてのんびりできないからと

仕事のパフォーマンスがおちるからと

 

 

家にはごはんの時間しか帰ってこなくなりました

 

ワンオペ育児

話を聞いてくれる人もなく

 

まさか、こんなに冷たいことをする人なんて

外で見ている限り全くわかりませんでした

 

誰に相談しても

こんなに「こだわり」が強い人がいるなんて信じてもらえません

 

こんなに「何もしない」人がいることなんて信じてもらえません

 

こんなに傍らにいる家族が「ツライ」と言っていても放置する人がいるなんて

誰も信じてもらえません

 

家族が病気になっても「無視」「放置」できる夫がいるなんて

誰も信じてくれません

 

「助けて」「お願い」「手伝って」と言っても、

しらんぷりできる人がいるなんて誰も信じてくれません

 

 

「ふーーん」と言って自室に入ってしまう

「うちはいつも修羅場だな」と蔑む目で見て自室にこもる夫がいるなんて

誰も信じてくれません

 

 

私は、いろんな係を1人でやっていて

やりたくてやっている係ではないから

本当に不本意な係分けでした

 

 

ツライ時も、涙する時も、本当に孤独で、寂しくて

疲れきっていても、誰に助けてもらえるわけでもない

子どもがいたら自分が病気になっても寝ていられない

 

 

私が一番不本意に思った名前は

「カサンドラ」でした

 

でも、カサンドラなんだとわかった時は

心の中では安堵していました

私が悪いんじゃないんだとわかったら

 

でも

 

カサンドラになってからもツライ日がすぐに解決できたわけではありませn

そこからの日々も長くて

 

 

色んなところに相談に行くと

「共依存」「アダルトチュルドレン」「うつ」「パニック障害」

いろんな名前が私についてきます

 

そして

「あなたが変わらないと」「相手は変わらない」と言われます

 

これ以上は努力できない、何をどうすればいいのか

全くわからない状態が続き

本当にツライ日々でした

 

子どもが成長したらしたで

親にはやらなくてはならない役割はいっぱい

 

 

もちろん夫は何もやりません

「大変だね」と他人事。うすら笑っていることもあります

自分が分担できるものだという認識は全くありません

 

 

いまは、どんどん両親が老いてきて

さらに私には色んな「係」が割り振られてくる

 

 

でも

すごく時間がかかったけど

 

自動的に私に当てられている役割や不本意な名前を

全部引き受けなくてもいいことを

少しずつ理解できるようになってきた

 

私がいくら「いい人」になっても

夫は変わらないことを学び

 

 

私がいくら「優しい人」になっても

夫は優しい人にはならないし

 

 

私がいくら「話を聞いて」あげても

夫は話を聞いてくれたり、話し合いをしてくれない

 

 

私がいくら「どんなにいいアドバイスをしても」

夫は私の悩みを聞いてアドバイスをしてはくれない

 

 

悲しいけれど、

その事実に気づくまですごく時間がかかったし

 

努力したら何とかなるのではないかと

淡い期待を抱いていたけど、大して変わらないことに気づいた

 

 

それだけでも収穫だった

 

全力で私に割り当てられた「係」の仕事に取り組んでいたけど

そこそこにすることにした

不本意な名前からお別れする努力の方にスイッチすることにした

 

それだけでもすごく楽になった

 

 

「いいことすれば」「いいことが返ってくる」を

一生懸命やらなくてもいいよと自分に言ってあげることにした

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あるカサンドラさんの話でした

 

自助会では色んなお話がでてきます

カサンドラさんの多くは

「私が悪いのか」といいます

 

 

いいことをしていても

いい結果が得られるとは限らない

 

努力しすぎて

パンクすることの方が大変かもしれない

 

少し考え方の方向を変えるきかっけに

自助会がお手伝いできるかもしれません

よかったらご活用ください