東京世田谷にて
カサンドラの自助会を開催する
看護職ボランティア団体
@ and .me .nursing の代表です
今日のタイトルは
【先が見えない育児】です
発達障がい特性をもつ方には
色んな特性があります
今日お話する
【未来を予想できない】特性も
一定数いらっしゃるようで
カサンドラさんの困りごとになるようです
大人なら
生きてきた経験値を元に
また、ある程度の推察力を活用して
【近い未来】【遠い未来】をある程度予想し
その予測軸に応じて【最悪の結果】に
ならないように行動すると思います
ですが
【未来予想】ができないと
本当に行き当たりばったり
その日の気分で行動する
先のことを考えずに発言する
いわゆる
【場の空気が読めない】とも
いわれる所以です
まぁ、
生まれつきできないと
【できること】がどういうことなのか
それすら理解するのが難しいようです
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あるカサンドラさんの話です
夫が発達障がいだと思います
これまで数多くの困りごとがあり
私はそれをカバーしてきました
家族の中に大人が自分1人しかいないような
そんな気持ちで生活してきました
ものすごく大変ですが
なんとかワンオペでやってこられました
でも考えや方針は
家族である程度の統一性が必要
周りの方にも【ご家族で相談】と言われるので
一応、夫にもそれを伝えます
でも夫には全くそれが伝わりません
なぜその話をしているのか
話の意図
話の内容
話の方向性
自分の役割
その全てが伝わりません
子どものことに関する話し合いは
特に伝わりません
興味がないようです
【親はなくとも子は育つ】という信念を
絶対に曲げません
唯一、親が必要なのは【お金】だけだそう
でも
親ならば
それ以外にもやることありますよね
それは全くやりません
着替え、オムツ替え、なだめる、
しつけ、家庭内教育、情操教育、学習準備
必要物品の購入、衣食住の環境整備など
大人の仕事ではありますが
【俺の仕事】ではないらしいです
手伝ってというと渋々手伝うか
理由をつけて逃げてしまいます
親って意外とやることありますよね
子どもの未来を考えて
この子の将来を見据えて
色んなことを考えませんか?
◯◯が苦手だと
大人になってから大変だと
小さな頃から計画的に
学習させたりしますよね
箸をもてるように
オムツがとれるように
歯磨き習慣
1人で学校に行けるように
色んなことを少しずつ
計画的に、段階的に教えていきます
要領よく一気に覚えてくれればいいですが
歩けない子どもに【歩け】というのは無理
話せない子どもに【ちゃんと説明しろ】とは
決していわないと思います
それに、発育のスピードは
子どもによってまちまち
なかなか親の思惑通りにはいかない
だから計画的に少しずつやっていきます
ですが、夫ときたら
ある日、天使が降りてくるかのごとく
◯歳になったらできるからいいよと
何もしようとしません
ある時、気づきましたが
先がよめてないんです
【そんなの◯歳になるまでわからない】
【できるかもしれないのにバカみたい】
【今やる必要はない】
私は何度もバカにされてきました
そう言って聞きません
だって
自分だってそうやって
周りの支援を受けて大きくなったと思います
先のことを全く考えないで
育児するって
本当に困ります
本当に先のことは考えてないかというと
そうでもないんです
自分のことは
あれやこれやと考えているんです
いつも自分だけが使う日用品
【◯◯が売り切れになったら困る】
【◯◯が廃盤になると困る】
【◯◯が手元にないと不安】
色んなものをためこんでいます
尋常じゃない数をためこんでます
ためこみすぎて、使わないものが多数
いざ使おうと思っても
使えないものや
新商品が発売されて
そっちに目移りして
結局多量に在庫を抱えることになります
家族のことになると
【適当】です
【その時になったらなんとかなる】節が炸裂
なんとかならない時は
キレたり
責任転嫁したり
怒ったり
無視
逃げる
など
対応は様々
私が【あの時いったよね】と言うと
【そんなの聞いてない】
【言い方が悪い】などなと
興味のないことについては
火の粉が降りかかるまで
全く考えないで生きているようです
色んなことに困ってきましたが
この特性については
普通に生きている人には理解できないみたい
だって先のことを
これほどまで考えずに生きている親がいるなんて誰しも想像できないから
私も想像だにしませんでした
何か言うとキレたり
怒鳴ったり
そういう表面的なことしか
見えていませんでしたが
子育てについては本当に夫とのやりとりで
困ることばかりでした
子どもが成人したいま
振り返ってみると
【あーそうだったんだ】と
夫との関係が見えてきました
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このカサンドラさん
長い結婚生活において
ひどいカサンドラ状態を繰り返してきたと語ります。今もその時のことが思い出されてうなされることもあるそう。
発達障がい特性は
目につく特性への対処だけでも大変なのに
その奥にひそむ本質を見抜き対処するのは非常に難しい
本人も気付いていないわけですから
1人で奮闘しているカサンドラさんはいませんか。孤軍奮闘は非常に疲弊しやすいです
自助会では、【共感】という
非常に有難い仲間の援護が受けられます
疲弊して
倒れてしまう前に
自助会をご活用くださいね
次回は
7月28日【日】です