東京世田谷にて
カサンドラの支援をする
看護職ボランティア団体です
今日のタイトルは
【それはたまたま】
発達障がいの特性として
状況の理解や表現が独特だったりします
パートナーである夫の
【それはたまたま】に悩む
カサンドラさんのお話です
小さな子どものいるカサンドラさん
乳児とイヤイヤ期の二人の子どもがいます
上の子どもは、生まれた時から
育てるのが大変
泣き方、泣く頻度、泣き止まない
それに、いまは
イヤイヤ期のレベルがすごい
カサンドラさんの感覚だと
生まれてから
ずっとひどいイヤイヤ期
後に上の子は発達障がいと診断されますが
その当時は状況がわからず
ただただ、ただただ
毎日が大変すぎてヘトヘトでした
かたや夫は自由気まま
忙しい時間を避けて帰るし
朝も早朝に出勤
休日出勤はほとんどない会社だったはずなのに
下の子が生まれてから
休みも仕事と言って外出(のちに嘘だと判明)
下の子が生まれてから
休みの日に夫に
子どもと公園に連れて行ってとお願いし始めた頃から
口実をつけて家にいないことが多くなった
扱いの難しい子どもに関わろうともせず
【子どもにはママが一番だよねー】と
言ってどこかへ行ったり
携帯いじったり、ゲームをしたり
カサンドラさんは
座ってゆっくり食事をすることもありません
大変だと訴えても
【楽しそうにやってる】と見て判断するし
大変そうな場面を見ると
「それはたまたま」という
「切り取り場面」しかみてくれない
夫は一人で子どもをみたことがない
だから夫のことは
祖父母や親せきのような立ち位置で
みているように感じてならない
どんなに言葉で大変さを説明しても
【ふーん】【そうか】を交互に相づち
本人は真剣に聞いているというが
適当感が満載
話が途中で途切れると
【もう終わった?】と言い
携帯みたり動画を見始める
叱られている子どものようだ
カサンドラさん
夫がお休みの日が
一番しんどいと感じるようになった
どこの家庭でも
休みの日は大人の手が増えるから楽になる「はず」である
夜泣きするし
ショートスリーパーの乳児がいるから
カサンドラさんは年中睡眠不足
かたや
夫は一人のんびり
朝は遅くまで寝て
起きたと思ったら
たまに遊びに来た
祖父母や親戚のような立ち位置で
子どもをみている夫
たまに【遊んでやろう】と言って
子どもに近寄るけど
普段の子どもの遊びがわからないし
接し方もわからないから
子どもの方がすぐにつまらなくなって
別のことをし始めちゃう
【○○ちゃんは
一人で遊びたいんだねー】
とかなんとか言って
ずっと携帯いじってる
そんな夫と
休日一緒の空間にいるのがツラくて限界
休みが近づくと
憂鬱で仕方ない
休日、一人で出かけたいと思った
美容院に行こう!と
一番長いコースを予約した
夫といえば
【あぁいいよ、子どもはみておくから大丈夫】と
気楽なミッションを
指示されたスタッフのような返答
やることをメモし
説明してから出かけた
【大げさだな、数時間出かけるだけなのに】と
へらへら笑ってる
その返答や姿を見ただけでも
爆発しそうだった
今まで、一度も一人っきりで
子ども二人をみたことがないのに!
そう、私は母乳育児
おっぱいで子どもと離れられなかった
それを理由に
夫は子どもを一人でみたことがない
さて私は
下の子におっぱいを飲ませて出発した
出産後
初めての美容院
妊娠中も、上の子を見てくれなかったから
1年近く行ってなかった
髪の毛を綺麗にしてもらいながら
雑誌を読むのも
美容師さんと会話するのも楽しかった
夫はほとんど話さないから
大人と会話するのは久しぶりだった
帰らなけらばならない時間が近づくと
あまりのイヤさに動悸がしてきた
重い足取りで家につくと
家は泥棒が入ったかのよう
上の子はほぼ裸
下の子は泣きすぎて声がおかしくなってる
上の子が私をみるなり半泣きで
【ママ~】と駆け寄ってくる
何があったの?! と夫に聞くと
【たまたまだよ】
へらへら笑ってる
は?たまたまって何?
説明してくれない?
夫は大変だったのか
プチ切れて
そのままどこかへいった
ぐちゃぐちゃな部屋
泣きすぎてどうかなりそうな子どもたち
キレる夫
たまたま?
何がたまたま?
そういえば
夫は都合悪いことがあると
【たまたま】と言うセリフが大好き
全て【たまたま】で済ませる
【たまたま】ではなく
しょっちゅうおきていることも
【たまたま】だ
このセリフが出ると
何を聞いても【たまたま】で返される
たまたま子どもの機嫌が悪かった
たまたま子どもがおもらしをした
たまたま部屋を散らかした
たまたま目を離したら子どもが飲み物をこぼした
たまたま寝返りをうったら頭をぶつけた
全て【たまたま】がつく
偶然起きた出来事として説明する
美容院に行ってスッキリしてきたから
この雑然とした状態を
落ち着いた気持ちで片付けられたけど
疲れた心と体で
夫とこの状況について
対峙しなくてはならないと考えると
それが一番憂鬱だった
それに、
子どもが夜泣きをして話し合いが中断すると
嬉しそうに寝てしまう
話は途中でも、夫は気にしないから
解決策は見つからないまま
そこから時間が過ぎ
下の子どもはもう高校生
今もずっとその【たまたま】は続いて
全て偶然に起きた出来事として処理するから
何も成長していないという
カサンドラ状態は長く続き
メンタルの不調を長く経験し
今に至ると話す
本当にツラすぎて
色んなカウンセリング
心療内科、精神科等色々利用した
援助職の皆さんは
「あなたが変わらないと」と言い
変わろうとすごく努力した
へらへら笑って「たまたま」という夫を
私が変わることでツラさが軽減するならと
すごく努力した
多少は変化した
多分、説明できないくらい「多少」
夫が変わるよりも
子どもが大きくなる方が早くて
夫に頼る必要がなくなったという方が適切な表現だと思う
そこで妥協するしかないから
妥協して穏やかに暮らしている
でも
ツラかった過去を消すことはできないと語られた
自助会では
カサンドラさん同志なので
この複雑な状況を細かい説明をしなくても
わかりあえる不思議な空間です
誰にもわかってもらえず
1人苦しんでいる方には
心の重荷を少しおろすことができるかもしれません。
自助会(お話会)2月18日(日)にご参加のお申込みの方は
世田谷三軒茶屋男女共同参画センターらぷらすにて開催
お話が少し苦手な方、
アートワークによる癒しをプラスしたい方は
2月24日(土)次回のみ世田谷代田にある花見堂地区会館です
春が待ち遠しいですね