こんにちは。東京の世田谷区にて
カサンドラの自助会を開催している
看護職ボランティア団地の代表です
来月で自助会を開始して1年になります。
他の団体で3年間カサンドラの自助会をやっていたので、カサンドラさんと接して4年です
色んな方に出会いましたが、
今日の表題の方は珍しいかもしれません。
発達障がい、発達凸凹さんとの
コミュニケーションは難しいのですが
色んな表現で語られます。
コミュニケーションの難しさにであったことがない方にとってみると、「心が伝わりにくい」「感情をわかってもらえない」「表現が伝わりにくい」等をイメージするかもしれませんが、
それとは根本的になにかが違うと思います。
その何かがわかれば、解決の道をたどれるような気がしますが、個別性が強いのでまだそこにはいたっていません。
今日のカサンドラさんの話は、そのコミュニケーションのお話です。
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夫との関係に悩んでいます。
話の内容、感情、思い、伝えたいこと、その全てが伝わっていないんだけれども、相手は全くそれがわかっていないんです。
特に困っているのは、子どもとの会話です。毎日毎日同じことを繰り返しています。必ず仕事から戻ってくると、子どもに「今日はどうだったか?」と聞きます。
いま、子どもは高校生なので、その問いに対して答えることはできますが、
実はこの会話は子どもが会話をし始めた赤ちゃんの時から同じ語り口調なのです。
他人に話をすると、「何を冗談を言っているのよ」と笑います。
夫は、堅い仕事をしているので、「難しいお仕事をされているら」とか「頭がいい人だから」と他人は夫を擁護します。
でも、頭がよくても、乳幼児に対して大人と同じような口調で話すのなんておかしいと気づくはずです。
その会話が始まると、私が「お父さんが今日、何をやって遊んでいたか教えてって言っているよ」と言って橋渡し。
子どもが拙い表現で答えるのですが、夫は全く理解できないので、それを通訳。
聞いたことに対して、夫がまた子どもに対して子どもに理解できない言葉で質問するのでそれを通訳。
彼がひとしきり満足するまでお付き合いをしなくてはならいので、その間はなにもできません。
それを当たり前のようにずっとやっていました。それをしないと子どもと会話できないし、話が続かないとあからさまに不機嫌になるし、子どもに対して暴言を吐いたり、「お前の教育がなっていない」と昭和の亭主関白のようなことをいいます。
子どもが大きくなって、私が留守の時に父親と会話するようになり、父親に違和感を感じる機会が増えてきました。
「あの人、おかしい」というように。
その時には、私自身、夫との関係につかれきってしまっていたので、「変だよね」と。
橋渡しをしてあげないと、もたない親子関係なんておかしい。たしかにおかしい。
でも、こんな人だからと我慢してきた。
「やってもらって当たり前」
妻はそうするものだと言わんばかりの、ひどい態度をとります。
やらないと、暴言を吐いたり、あからさまに不機嫌な様子を見せたり、ドアを思いきり閉めたり、夜中でもどこかに行ってしまいます。
他の家族と一緒に出掛けたりする機会があると、うらやましくて仕方ありません。
子どもと普通に会話する父親。
子どもも私もびっくりです。
私が橋渡しという名の通訳をやめたいま、夫は子どもとも、私ともまともに話せません。
私はどうすればよかったのでしょうか
何が正解だったのでしょうか
カウンセリングに通いましたが、
共依存といわれ、悲しい気持ちになりました
家族が平穏に過ごせるように
私なりに努力してきた結果です
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コミュニケーションの難しさを語るカサンドラさんは非常に多いのですが、
このカサンドラさんの話はとても印象に残っています(もちろん許可をもらって掲載しています)
本やネットなどで
発達障がいの方とのコミュニケーションの難しさについて、いろいろとかかれていますが、核心をついたものが少ないように感じています。
援助職にある人や支援職にある人たちが、
いまカサンドラ状態にある人、発達障がいの人との関係で苦労している経験者ら、
もう少し周囲が学ぶ必要があるのかもしれません。