パートのお仕事で出会った
ある女性がいます。

その女性は、
私と同年代。
小学生男子のお母さんで、
子どもは一人っ子と、
共通項がいくつか有りました。

仕事の研修の時に、社食で一緒に食べたのを切っ掛けにメルアド交換もしました

研修が終わる頃、
その女性が少し仕事で苦戦している様子は見ていました。
彼女は研修が終わると、暫くお休みをしていました。
後から聞くと親戚の不幸があり、体調も良くなかったとのこと。

入社早々に長い休みをとった事で上司から呼び出された彼女を気の毒に思い、
私はほんの少しだけど、仕事をフォローしました。
彼女からもメールで「こんな場合はどうしたらいいの?」と仕事の質問が来ることも有ったので、分かる範囲の事は何でも答えました。

すると、彼女から異様にベッタリされるようになってきたんです。

仕事は電話オペだから、同僚と全く同時に仕事が終わる事はあまり有りません。
なのに、彼女とは帰りによく会うんです。

ほかの人と偶然会うことなんて、滅多に有りません。
なのに彼女とは、ほぼ毎日。

それで気付いたのですが
彼女は仕事終わりの時間が近付くと
私の方をチラチラと見てるんです。
私が電話を終えて事務処理していると、
それに合わせるかのように、彼女も帰り支度を始めます。

私の電話と事務処理が長引くと諦めて先に帰るのですが、
何故か駅のホームに居るんです。

まさか駅で待ち伏せしてる?
待ち伏せしてるよね、これ!滝汗

さすがに気味悪くなってきて、
「待ち伏せされるなら、
私が早く帰ったらいいんじゃないか」と思い
私は彼女が電話対応している間に、パパッと仕事を片付けてピューッと帰りました。
私は歩くスピードが結構早いのですが、
更に早めに歩いて駅に向かいました。
普通ならまず追い付けません。

なのに、
「Sちゃあ~ん♪」。

いまだかつて誰からも呼ばれた事のない
独自のアダ名で呼びながら
彼女は全速力で私に追い付いたのです。
全速力で走っていながら
彼女は、最近体調がすこぶる悪く、
原因不明の足の腫れで痛みがヒドイという話を延々してきました。

彼女と馬が合うなら、こんなに戸惑う事はありません。
しかし彼女のする話題は
⚫自分がいかに仕事が出来るか
⚫自分の子どもがいかに可愛いか
⚫自分がどれだけ体調が悪いか
これだけしか有りません。
本当なんです。

私の話は、不自然なほどスルーして、
一方的に自分の話ばかり。

そんな独特のコミュニケーションの人だから
彼女はよくお客様から怒られてしまいます。

すると彼女が私にこう言ったのです。

「アターシ、ニホンゴが、あムァりジョウズじゃないクァラゥァ~」

えっ?
急に外国人のようなイントネーション滝汗!?
ふざけてるのかと思いきや、
彼女の顔は大真面目です。
勿論、彼女は正真正銘の日本人。
日頃、ご家族・親戚の話も聞いてます。

ヤベエよ、この人チーン

彼女は「英語が堪能で、思考が英語」と言い張り、
「電話オペは単なる次の仕事までの繋ぎ。
 本当は英語のお仕事をするレベルの人間なのよ。」と言うのですが、
「まあ!じゃあ英検とかTOEICとか取ってらっしゃるの?」と聞くと
「・・・そういうのは無いの。私の時代にはそういうのは無かったわ。」。

私の時代・・・
同年代で英語の仕事してる人の多くが
英検・TOEIC・TOEFLなど取ってるけどね。

彼女の話には一貫性がなく整合性も感じられず
私は出来るだけ彼女と関わらないように努めました。

けれど彼女からのメールは休日にも来ます。
そんなメールでもやはり
体調不良・怪我の話題が中心で、
メールをスルーしてると
「私の手、動くかな?」などと追加のメールが来てしまいます。

そんな彼女も今日でお仕事終了です。
昨日もブログに書いたとおり、
本日金曜日をもって辞める人が大勢居て
彼女もその中の一人です。

お仕事最終日の今日、
彼女は
「におうかしら?」と唐突に話し掛けてきました。

「におう?何が?」

彼女は無言で痛々しそうに湿布を貼った手を私に見せつけてきました。

ああ最終日も、いつもの怪我アピールガクリ

「いや、ニオイませんよ。大丈夫です。」
私は出来るだけ素っ気なく答えました。

しかし今日一日、彼女はいつも以上に私に絡んできました。
仕事で分からない事を色々聞いてきて
まるで「私達、仲良しなのよね」と
確かめるかのような絡み付き方です。

私は終業時刻が近付くと、ある不安を感じました。
「最後だからお茶しましょ」と誘ってくるのではないか。
下手したら「これからもずっとお友達で」などと言われてしまうのではないか。

危機感を覚えた私は、
いつも以上に仕事を早く切り上げて
疾風のように会社を後にしました。

ちょうど天が私の味方をしてくれたのか
彼女はいつもにも増して激しいクレームを受け、
最終的には上司がクレーム処理する事態にまでなってしまい、
私を追うどころではなく、
無事、平穏に帰宅ができたのです。

これで普通なら、もう2度と会うことはないはず。
だって彼女は、随分遠くから通っていたみたいだから。

しかし彼女がホンモノのヤバい人なら、
どこかで「偶然」会うかもしれません。
それも頻繁に「偶然」会うとしたら、
かなりのホラーです。

そうならない事を、今は強く願っています。
追記:ブログをアップして、わずかな間に
彼女からメールがきました。
最終日なのにゆっくり話せなかったこと、
お礼が伝えられなかったこと。
自分は英語の仕事に向けて頑張る、
体調も整えたい、という内容が書かれていました。
最後に自宅の住所と「来たくなったら遊びに来て」と書いてあり、
社交辞令とも読める程度の内容でしたが、
これに返信すべきか、しないべきか、
かなり悩ましいです。