前回のブログに関連した話しになります。
そりゃあ、私は医者じゃないんだから、発達障害だと決め付けるのはどうかと思うのですが
あまりにも目につく行動の数々に
「まず間違いないだろう」と確信のように思っています。
私が気になっている男の子S君は、
現在5年生。
他害などの無い、穏やかな男の子ですが
気になる行動が沢山あります。
S君は、人の物と自分の物の境目が曖昧で、
人の食べ物を勝手に食べてしまうトラブルをたびたび起こしています。
また、人の家に勝手に入ってしまう事も有り、
注意されてもキョトンとしています。
雰囲気、歩き方、しぐさが独特で
他地区の人からは「支援級の子」と勘違いされる事があります。
(私が「あの子は通常級の子ですよ」と言うと
驚かれます。)
不器用な歩き方ゆえ、何もない所で突然転ぶことも有ります。
球技など、遊ぶ時の簡単なルールが理解出来ないので
遊びの輪から弾き出される事が有ります。
S君が小2の頃、見かねてサッカーのルールを丁寧に教えたのですが、理解に至りませんでした。
S君は皆と遊びたいらしく、切ない感じです。
私は、息子が小4の頃まで学校の送迎と
外遊びの付き添いをしていたので
S君と顔を合わせる事が頻繁にありました。
時にはS君が自転車で派手に転んで、膝から血を流しながら茫然としている所に通りがかって、
S君を助け、自転車を押してご自宅まで送り届けた事も有ります。
S君を助けるたび、S君のお母さんは丁寧にお礼を言って下さいます。
S君のお母さんは小綺麗な身なりで一見優しそうな方です。
ただ、S君のお母さんは、
支援級に偏見が有ります。
当然S君は、何の支援も受けていないし、
診断も受けていない様子です。
S君は、現在学校に行き渋っています。
どうやら登校拒否です。
学校から地域の見守り担当の方には、
「S君の登校を待たなくて結構です」と申し送りが入っています。
もしもうちの地域が、支援級に正しい知識を持ち偏見もなければ、
S君のお母さんは、子どもの特性と向き合え、
必要な支援を受けることが出来たのではないかと思っています。
そうすることでS君の登校拒否を防げたかもしれないし、
S君の得意分野を伸ばしてあげる事も出来るのではないかと。
S君は『石』が好きです。
家の周りや、公園などで、変わった形の石を見付けては
「石!石!」と私に見せて来る事がありました。
あぁ、この子は石が大好きなんだな。
だったら博物館の鉱石に関する展示を見に行ったり、鉱石の本を買ってやると、喜ぶかもしれない。
うまくいけば石博士になるかもしれないなと思ったのですが
しかし、よそのお子さんの事だから、
私には何もしてやれません。
そう言えば、うちの地域には、
もう1人、小学校を最後まで通常級で通した障害のある子が居ました。
その子のお母さんは、偏見の強い小学校時代は通常級で通し、
中学からは支援級に入りました。
今その子は、中学も卒業しサポート校に通っています。
お子さんがサポート校に行くことになってから、
そのお母さんは急に私に対してフレンドリーになり
サポート校の事を色々と教えてくれるのです。
吹っ切れたんでしょうね。
S君のお母さんも、いつかS君の特性に向き合えて、
必要な支援を受けることが出来ると良いのですが。