アスペルガー症候群は、よく空気を読めないと言われます。

しかし息子は少しは空気が読めるようになってきました。

 

先日、息子は学校でこんな出来事が有ったそうです。

 

息子が掃除の時間に雑巾を振り回していて、たまたま廊下のポスターにあたってしまいました。

それを見ていた中年女性教師から

「今、お前、何をした!」と、いきなり大声で怒鳴られてしまったそうです。

その女性教師は、ひょっとして更年期なのかな?と思うくらいかなりヒステリックです。

「お前、名前は!クラスは!」

わめき散らす先生に息子はパニックになり

「そんなの言いたくないよ!」と口答えをしたそうです。

するとヒステリー先生はますますヒートアップし

「わざとやったんだろう」「どうせ友達とも上手くいってないんだろう」など、訳の分からない事まで言い出しキーキー喚き散らしたそうです。

息子は頭が真っ白になってしまいます。

 

騒ぎを聞いてイケメン担任E先生松田祥一くんが駆けつけ、

「本当にスミマセン! 厳しく注意しておきますので!」と神妙な面持ちで頭を深々と下げたそうです。

※E先生については、こちらのブログでも登場しました。

↓「イケメンだらけの小学校」

http://ameblo.jp/cassandra-1/entry-12164186159.html

 

そのE先生の姿を見て息子は思ったそうです。

「このヒステリー先生は、言い訳をすればする程、話が長くなるぞ。

 ここはE先生に倣って頭を下げた方がいいぞ」。

そこで「すみませんでした!!」と、E先生と共に深々と頭を下げたと言うのです。

 

ヒステリー先生、「ぐぬぬ…」となりつつ、E先生に

「この子どうにかして下さい! この子どうにかして下さい!」と二度も叫び、何やらE先生に食って掛かっていたそうです。

 

なんか凄いぞ、ヒステリー先生。

 

この出来事を息子から聞き、私はE先生の事が心配になりました。

きっと嫌な気持ちになったに違いないのです。

E先生にお詫びの電話をしようとして、私は「まてよ」と一計を案じました。

 

電話はE先生ではなく、支援級にしました。

支援級には、昨年ヒステリー先生に悩まされたヒステリー先生の同僚先生が居ます。

私が、この出来事を伝えると同僚先生は溜め息まじりに「あっ、はぁ~。それは息子君も辛い体験をされましたね。息子君どんな様子ですか、大丈夫ですか」と共感し息子のメンタル面を心配して下さいました。

私は息子の軽卒な行動を詫び、E先生に迷惑を掛けてしまった事を詫びました。

 

これを直接E先生に伝えてしまうと、E先生は「大丈夫ですよ」と言うに決まっています。

そしてE先生1人で、この嫌な体験を心に抱え込んでしまうかもしれません。

でも支援級の方に話しておけば、きっと支援級の先生はE先生の気持ちに寄り添ってくれるだろうと考えたのです。

 

それと同時に息子を守る事も出来るかもしれません。

ヒステリー先生のような人は、今回の出来事を切っ掛けに息子を執念深く追い詰めようとするかもしれません。

出来るだけ多くの先生に伝えておく事で、息子を守る事に繋がるかもしれないと考えたのです。

案の定、同僚先生は事態を重く見て「この件は主任先生にまで話しておきます」と言って下さいました。

 

夜になってE先生から電話が掛かってきました。

E先生は「息子君は、状況をよく読んで分かってくれたので、成長を感じられて嬉しかったです!」と爽やかに言ってくれました。

そして「正直言うと色んな先生が居ます。支援級の生徒に理解の無い先生も居ます。でも今回の事で息子君が“こういう人も居るんだ”という事を学べたのではないかと思います」との事でした。

 

私も全く同じように思います。

 

息子は、今後はヒステリー先生に目をつけられないよう軽率な行動を慎むと反省しています。

辛い体験が成長の切っ掛けになったのはE先生のおかげでしょうね。

息子も、よく咄嗟に頭を下げる事が出来たなと感心しています。