子供が産まれる前、私達夫婦は共働きで稼ぎは良かったので

年1~2回、海外旅行に行っていました。

行き先はハワイで、宿泊先はリーズナブルなコンドミニアムです。

安くても自由で楽しい旅行をしていました。

 

ところが旦那は、高級な旅行を望むようになりました。

私の会社の同僚にその話をすると、眉をひそめて

「旦那さんを甘やかし過ぎじゃないか」と言われました。

私も悩みました。

しかし旦那は「一回で良いから、最高級ホテルで贅沢したい」と言います。

「たまにはいいか」と私も興味半分で了承し、バリ島のアマンダリに滞在する事になりました。

 

さて、アマンダリに泊まるなら、それなりの服装で行かねばなりません。

Tシャツ短パンでは相応しくないのです。

私は、昔から所有している簡易ドレスをいくつか用意しました。

旦那は伊勢丹で新しい服から靴に至るまで買いまくりました。

 

そして、ついにバリ、アマンダリへ。

さすが、素晴らしいお部屋でした。

部屋に入るとウェルカムドリンクとして高級シャンパンがボトル1本置かれています。

南国の珍しいフルーツが美しく盛りつけされています。

ちなみにこのフルーツは、毎日のように運ばれてきます。

旦那ははしゃぎ過ぎて、シャンパングラスを割ってしまいました。

客室係を呼ぶと、すぐにやって来て片付けてくれました。

旦那は興奮状態です。

 

旦那は贅沢三昧しました。

調子に乗って、ホテルのレストランでメニューに無いデザートを注文し

「何時間でも待つから作って」と王様のようなワガママまで言い出しました。

この高級ホテルでは、お客様の言う事には絶対に従うのです。

その代わり割高な料金を請求されます。

ちょっと考えりゃ分かる当たり前の事です。

 

また、毎日のように部屋にマッサージを呼び、全身のマッサージを受けました。

 

せっかくバリまで来たのに、旦那はホテルの外に出ようとしません。

バリ島は治安が悪いから、ホテルからは出たくない」と言います。

バリ島に行きたいと言ったのは旦那なのにです。

 

仕方が無いのでホテルに頼みガイドさんを雇って、ようやくバリ島観光が出来ました。

楽しく観光する私の横で、旦那はガクブルしています。

 

さて、チェックアウトです。

客室係が、請求書にサインをくれと部屋にやってきました。

そこには高額な請求金額が書かれていました。

すると旦那「え~?!」っと後ずさりし、サインを拒みます。

客室係の人も戸惑っています。

仕方なく私がサインしました。

すっごくカッコ悪…。

 

私は「あれだけ贅沢三昧したんだから、請求金額が高くなるのは当たり前だよ」と諭しましたが、

旦那は「せっかく良い気分だったのに」とブツブツ不満を言っています。

 

てっきり旦那は、散財する覚悟で贅沢をしていると思ったら、

全く何も考えずに高級サービスを受けていたのです。

料金は帰国してから折半しましたが、かなり衝撃的でした。