息子の事を書きます。
産まれてから、ずっとずっと暴力を振るう暴れん坊だった息子でしたが
小学校3年生になろうと言う時に
「俺、もう暴力は振るわない」と、突然宣言しました。
私に促されてではなく、本人からです。
「そう。がんばろうね」とは言いましたが、私は半信半疑でした。
しかし、暴力はピタリと止まりました。
友達からからかわれたり小突かれたりしても、やり返しません。
本当に不思議な現象です。
小3の秋には、療育の先生からの提案で、発達検査を受け直す事になりました。
そこでも息子は真剣に落ち着いて取り組みました。
結果、IQ116。高い目です。
しかし発達障害の特徴である、発達の凸凹は顕著で
ある項目は133も有るのに、別な項目は97しかないなどです。
この凸凹が、脳の混乱に繋がるのでしょう。
ともかく、このIQ116という結果は、本人の自信に繋がりました。
この頃、息子の所属する支援級に若い男性の先生がやってきてました。
やる気に満ちあふれていて、お兄さんのような存在の元気な先生です。
その先生は障害への理解が深く、本人が嫌がる事を無理強いするのではなく、出来るように導いてくれるのです。
小5になった今、息子は普通級の教室で勉強出来るまでになりました。
今までは、ほんの少しの刺激にも弱く、教室を飛び出して支援級に逃げ帰っていましたが、今は殆どの教科を普通級で受ける事が出来ています。
そして、テストの成績も好調で、すっかり自信を持っています。
保育園を追い出された頃とは別人のようです。
療育の先生、学校の先生には感謝の気持ちでいっぱいです。
但し、発達障害は直るものでは有りません。
生涯にわたって障害と付き合っていかねばなりません。
今でも息子には、どうしても乗り越えられない苦手な事が有ります。
運動会や行事などで人前に立つ事です。
健常の子供の親からは「甘やかし」と言われてしまうのですが、これは本当に甘やかしとは違うのです。
私達の想像も及ばない恐怖や不安があるのです。
頼りになる先生は、その事をよく理解して下さり
「卒業までに克服出来るといいな」と長い目で息子を見てくれています。
良い先生に出会えた事は、私達母子の明るい光となっています。