慢性腎臓病7 | カッサフォルテ犬猫コラム

慢性腎臓病7

慢性腎臓病3のところで書いたように腎臓が壊れるとおしっこが濃縮できなくなります。
ですから、おしっこの濃縮の度合いを調べることが腎臓病の診断につながります。
これは尿比重というものを測定することでわかります。
腎臓が悪くなると尿比重が低くなります。
ただ、尿比重が下がる原因は他にもいろいろとありますから
尿比重が低いから即腎臓病だとは言えません。
例えば、単純に水を飲みすぎただけでも尿比重は下がります。
これは誰でも経験があるんじゃないでしょうか?
比重を測るまではなくても、水分をとりすぎた翌日はおしっこの色が薄いと感じたことはありませんか?
その他にも糖尿病やある種のホルモンの病気でも尿比重が低くなります。
ですから、他の検査と合わせて診断する必要はありますが、
腎臓病を疑うきっかけになるという意味では有用です。
尿比重は腎臓の機能が33%以下になったぐらいから下がると言われています。
ですから、クレアチニンよりも早く診断が可能です。
何よりもおしっこが取れればいいだけですから、
ワンちゃんやネコちゃんに負担をかけずに検査できるというのが大きいですね。