無料楽譜ソフトMuseSocreは現在、最新バージョン「MuseScore4」がリリース中。

 

 

過去に私は楽譜ソフトFinale有料版の最高級グレードを購入。現在のようにCASIOPEAの耳コピや動画解析の結果を記録したり、ライブ・バージョンのバンド譜を作成して再生すると本物そっくりに鳴り出すように工夫したりと老後の私が一日中365日制作活動するようなことはその当時は無かったので、Finaleは出番が少なかった。一方、このMuseScore。老後になってCASIOPEAのバンド譜を制作し始めてから使うようになった。初めてのバンド譜完成まで大変であったが、今では慣れて、MuseScoreは私には無くてはならない残りの人生のパートナーとなった。

 

私はMuseScoreを使い始めたときはバージョンが「MuseScore3」だった。

 

 

そして「MuseSore4」がリリース。別の楽譜ソフトのごとく大きく仕様が変更されていた。リリース後すぐに使い始めてみると「MuseScore3で出来ていたことがMusScore4では出来ない」ことがあり、「私はMuseSocre3を使い続ける」と宣言して今に至るが、最近MuseScore3に関わるパソコン的トラブルに見舞われて、「これを機にMuseScore4に移行しよう」と放置していたMuseSocre4を本格的に使い始めてみた。

 

結論は「やはり私はMuseSocre3を使い続ける」となった。ここでMuseScore4の不満な箇所を記録する。

 

●MuseScore4不満箇所

■ベンド機能

・ギターに掛けるベンド(チョーキング)が音価の冒頭しかかけられず、決まったカーブの始点・終点しか調整出来ない。CASIOPEAの主役はギター。御本人の微妙なチョーキングやチョーキング・ビブラート、またアーミング・ビブラートを似させるという創意工夫が出来ない。一方、MuseScore4のリリース当初は出来なかったベンド効果の再生は現在可能。

 

 

■譜表を隠すと再生しない

・ギターやドラムなどの譜表には「舞台裏」がある。ギターのストラミング(カッティング)奏法には事細かい仕掛けをしている。これを素直に表示すると煩雑な譜面になるので、シンプルな譜面をわざわざ作成・表示するのみとする。ドラムは個々のパーツのみの譜表を作成。パーツの音量バランス・一括修正が簡単に出来る。これも素直に表示したら煩雑。

 

 

 

(以上)

 

「たった2点」であるが、私の扱うCASIOPEAにとっては「致命的な2点」。これら以外にもある。新しい音色が無料で追加が出来るが、私の欲しいのは実機音源クラスのギターのバリエーションとシンセサイザー群。今のところMuseScore公式の音色追加には興味が無い。一方、MuseScore4で追加された嬉しい機能もあった。個々の音色で単独にリバーブが調整出来る。ベースとバス・ドラムだけリバーブ無しなど可能となった。

 

既出の「音色追加」。坂本龍一「G.T.」の「Media Bahn Live」バージョンのMIDIをDTM雑誌「PC music」の付録としてオークションサイトで落札。

 

  

 

冒頭の「Car Stop」と「Car Crash」はMuseScoreには無い音色・効果音。調査すると「サウンドフォント soundfont」が音色そのものを記録したファイルであり、アマチュアの方々も作成出来ると老後を過ごすこの年で初めて知った。早速インターネット上で無料サウンドフォント探し。多くのサウンドフォントを入手した。

 

・坂本龍一「The Last Emperor」用の中国楽器。特に二胡。

 

  

 

・シンセサイザー実機や音源実機のサンプル音源を利用したサウンドフォント。

例:Roland Fantom Xの膨大な音色群をサウンドフォント化

 

 

例:YAMAHA Tyros 4とRoland JV-1010をひとつにまとめたサウンドフォント

 

 

 

サウンドフォントも「ピンキリ」。ゲーム向けサウンドフォントは私の求めている音色クオリティではない。これらを「音質が劣化している」と呼んではいけない。容量も小さく扱いやすい。一方、既出であるがシンセサイザー実機や音源実機のサンプル音源を利用したサウンドフォントは鳴らすと想像を絶する音の素晴らしさ。ただし容量は大きい。アコースティック・ギターの圧倒的本物感。坂本龍一「Etude」の「Media Bahn Live」バージョン。4ビート箇所のみバンド譜化してあり、音色「スキャット」を使用したが見事にマッチした。ギターのワウをMuseScore標準音色で真似る実験をしたが失敗。上記サウンドフォントにワウ発見。単独では使用に堪えられないが、MuseScore標準音色によるストラミング(カッティング)・ギターにところどころ混ぜ込むとそれらしく聴こえる。このようにいろいろなサウンドフォントを鳴らしてみて、MuseScoreの標準搭載音色は素晴らしいと気が付いた。今回新しく見つけた素晴らしい音色群に負けないクオリティである。

 

サウンドフォントは専用ソフトでアマチュアでも作成出来ると知った。自分で作成して、私のバンド譜に挿入してみたい。

 

 

[作りたいサウンドフォント]

・ゴジラの鳴き声

・CASIOPEA「Conjunction」のボイス

・Yellow Magic Orchestra「Technopolis」のRoland VP-330 Vocoderボイス

・坂本龍一「G.T.」ロボット・ボイス「Jupiter」などの「太陽系惑星連呼」。

 

[追記~2024年8月10日 その1]

サウンドフォントsf2は既出の専用ソフト等にて作成するが、サウンドフォントsfzはパソコン標準装備のテキストエディターで

 

<region> key=A5 sample=Conjunction.wav

 

などと記載後、拡張子を「.sfz」に変更。鳴らしたい音声ファイルのwavファイルと一緒のフォルダに入れて、パソコン内MuseScore関連フォルダ「サウンドフォント」に格納すれば、簡単に楽譜上で好きな音声ファイルを鳴らせると知った。早速、上記のCASIOPEA「Conjunction」を鳴らして見事成功。YouTubeにアップした。本当に「簡単」なので自分で「大量生産」出来るはず。これにより「好きな音声ファイルを好きなように楽譜に貼り付けられる」という技法を入手した。

 

 

この「Conjunction」イントロを「PERFECT LIVE」バージョンと同じ長さ作り、「PERFECT LIVE」と同じく「Conjunction」ボイスを鳴らしてみた。「PERFECT LIVE」と同じく「コ・コ・コ・コ・コ・コ・コンジャンクション!!」と鳴ったので「おお!そのまんま」と驚いてしまった。

 

 

[注意]

試しにMichael Jackson「Thriller」のバンド譜にボーカルとナレーション丸ごと貼り付けた長尺サウンドフォントを挿入し、Michael Jacksonにジャスト・タイミングで歌わせることに成功。ところが終了直前ジャスト3小節前から音声が消える現象が発生。長尺ではなく3区間に分割。それでも発生。それぞれに3小節余分に音符を追加することで解決。

 

(追記終わり)

 

 

[追記~2024年8月10日 その2]

上記にて『坂本龍一「G.T.」ロボット・ボイス「Jupiter」など「太陽系惑星連呼」』を実現したいと述べた。収録アルバム「未来派野郎」に同じく収録されている「Milan, 1909」で使用されているロボット・ボイスは当時の音楽情報雑誌によれば、マッキントッシュの読み上げソフト「Smooth Talker」によるもの。この情報から「G.T.」も「Smooth Talker」なのではと推測。調査を続けるとこのソフト自体がオンラインで作動するサイトを見つけた。マッキントッシュ実機は不要。

 

 

 

早速、太陽系惑星の英単語を連呼させた。

 

 

単語の「音程」が御本人はD音。ソフト側にも音程を変化させる機能搭載。しかし、望みのD音は出来なく、近場のE♭音でサンプリング。別のソフトにて音程を調整してD音にした。それらしく聞こえるので、過去の音楽情報雑誌に記載されているのを見かけたことはないが、この「G.T.」も「Smooth Talker」であり、収録アルバム「未来派野郎」の制作時期により、ソフトのバージョンは今回オンラインで作動するバージョン2.1であると推測する。

 

 

上記、YouTubeにアップした「G.T.」における「太陽系惑星連呼」。小節1拍目「ジャスト」でうまく発音出来ておらず、16分音符小節からはみ出さないと良いタイミングで鳴ってくれない。さらなるサンプリング音の波形加工を行い、小節先頭ジャストのタイミングで鳴らせることに成功。譜面を作るのも楽になった。

 

さらに「G.T.」のカー・ブレーキやカー・クラッシュを作成。これらは「Car Stop」や「Car Crash」と名付けられており、どんなシンセサイザーでも必ず収録される効果音。御本人はアルバムでシンセサイザー「フェアライトCMI(Fairlight CMI)」を使用していると情報を得たので、「Car Stop」などはこのシンセサイザー収録ではないかとインターネットを調査。「CARSMASH」という名でコレクションしてくれているアマチュアの方がいた。この「CARSMASH」を聴くと「未来派野郎」や「Media Bahn Live」にそっくりそのまま。波形を調整してサウンドフォント化。バンド譜に挿入してみた。

 

 

 

 

(追記終わり)

 

 

現在の私は1995年のMIDIミュージック全盛期に発売されたCASIOPEA「Freshness」のMIDIデータの楽譜化に取り組んでいる。

 

 

MIDIデータはMuseSocreに取り込むことが出来て楽譜化可能。ところが4拍子が3拍子で表示されたり、余計な休符があちこちに散りばめられたり、間違った連符もたくさん有りと音価崩壊・符割崩壊。再生すると拷問のような酷い音楽。MIDIデータ製作者が楽譜の小節を意識した音の配置をしないとこのようなことが発生すると想像する。

 

 

[追記~2024年8月13日]

相変わらず「拷問のような酷い音楽」と格闘しているが、上記の「符割崩壊」については解決策が見つかったかもしれない。「MIDIインポートパネル」の中に「MIDIリアルタイム入力 人による演奏を検知」にチェックマークが入っていると、ソフトが独自に解釈して小節線を引いてしまって「符割崩壊」となっていた模様。チェックマークを外して「適用」ボタンを押すと、それまでめちゃくちゃだった譜面がリズムに関しては何とか聴けるまでに回復した。ソフトが解釈した4分の3拍子を4拍子に変更するのは通常の楽譜だと連符が途中にあれば「連符が小節をまたぐことは出来ません」となるが、この「MIDIインポートパネル」にて拍子設定を変更するならば正しく計算し直してくれてるようで4拍子に「出来ます」となる。これらのおかげで「拷問のような酷い音楽」とは「さよなら」出来そうである。いろいろ試したが、一概に必ずチェックマークを外さなけらばならない分けではないようだ。チェックマークを外すと逆に酷くなるMIDIファイルもあった。拍子設定ボタンはMIDIファイルによって有る・無しがある。そのときの楽譜の変換状況に応じて決めればよい。

 

 

 

(追記終了)

 

 

このCASIOPEA「Freshness」MIDIデータ。つい最近有名オークションサイトで落札。「MIDIデータの楽譜化」は前からある技術であるが、楽譜ソフトの進歩で綺麗な美しい楽譜を見ることが出来るようになったのはつい最近のこと。ただし既出の「蟻を百万匹踏みつぶした」ような楽譜。

 

しかも、Roland派閥のGS音源とYAMAHA派閥のXG音源という2種類の規格違いで収録されているのは有難いのだが、両者で音程が異なるという不思議。別々のチームが異なる「耳コピの匠」を用意して採譜作業をしたのか?私の目的は楽譜作りそのものよりもCASIOPEAというプロが演奏する「正しい音程」を知りたいこと。「プロが演奏する『正しいの音程』で練習しないとアマチュアは楽器が上手にならない」が私の信念。私は元々アマチュア・キーボーディスト。実はこのMIDIデータ、御本人監修なのである。一方、「悟り」を開いた私。「御本人監修」という言葉には何度もがっかりさせられた。御本人のコメントは確かに付属の解説書に掲載していたが、音程は教えていないと思われる。「野呂一生ベストセレクション」とて御本人が関わったのは自筆譜提供とコメントのみなのであろう。「野呂一生が音程までチェック」などと思ったファンの方々が多かったのではと想像している。真相を私は知らない。

 

 

ここで注意したいことを皆様と共有したい。『CASIOPEA「Freshness」MIDIデータ』は何年も前から詐欺通販サイトで高値で販売されている。本当にそのサイトで購入出来るのだろうか疑わしい。サイトを見るだけで皆様も詐欺通販サイトだとわかる雰囲気を持つ。詐欺通販サイトは閉鎖されても、また別に立ち上がるを繰り返している。注意していただきたい。

 

MIDIデータの話になるが、「時代遅れ」や「20年・30年前のブーム」なのかもしれないが、CASIOPEAだけでなくJ-POP、歌謡曲、アニメ、特撮、洋楽、映画音楽など自分が興味のあるMIDIデータを収集するようになった。中でもフロッピーディスクで販売されていたRolandのMIDIデータのコレクションをインターネット上で発見。無料でダウンロード出来た。その中に坂本龍一やYellow Magic Orchestraのコレクションもあった。坂本龍一「黄土高原」のMIDIデータを入手。ぐちゃぐちゃな楽譜から綺麗な楽譜へ修正完了。YouTubeにアップした。

 

 

 

 

 

最後にひとこと。私にはまだまだ知らないことが多い。やりたいことを実現するには検索を諦めない忍耐力と適切な「検索ワード」の選択次第であると感じた。ここ2週間ほど新しい発見ばかり。新しい技法も身に付いた。

 

MuseSocreで「YAMAHA DX7 Voice ROM 『向谷実』」や『坂本龍一』を鳴らすべく調査しているが、無料ソフト「LoopMIDI」という「仮想MIDIケーブル」を使用することで、MuseScoreでYAMAMAHA DX7のクローン「DEXED」を鳴らすことに成功。しかしMIDIチャンネルの区別が出来ず、全ての譜表が「DEXED」で鳴り出す現象。原因不明。再生開始情報が「DEXED」に伝わり、望んでいない音色に飛んでしまう現象も。すべて解決したとて「CASIOPEAの音」にリバーブなど掛けらず、音量バランス調整も出来ない状態。これではバンド譜に採用することは出来ない。手立てを失い、一時休戦。「何でも無料でやる」は私の信条。今流行りの「無課金おじいさん」とは私のこと。「無課金の限界」なのかもしれない。DAWを導入しなけらばならないか?DAWは難しく感じて避けていた。それでも楽譜ソフトは絶対一生手放さない。「楽譜は英語と同じく『世界共通語』」と思う。「英語圏生活が長く、英会話を使いこなしてきたのに、日本に帰国してから英語はもう話さないから英会話が出来なくなった」とはなりたくない。

 

 

 

 

 

(掲載終了)