大手銀行 利益還元をしっかりと
大手銀行6グループの今年3月期の連結決算は、純利益の合計が昨年3月期に比べて落ち込んだ。ブレーキがかかった印象はぬぐい切れないものの、なお高い収益を確保しているのは事実だ。経営基盤をさらに安定させ、顧客サービスの拡充によって利用者に利益を還元することが、引き続きの課題である。
大手6グループの純利益合計は約2兆8200億円。過去最高だった前期より、9・5%減である。
伸び悩んだ要因の一つは、資本提携している消費者金融や信販会社の業績悪化だ。
例えば、三菱UFJフィナンシャル・グループは純利益が8809億円で、25・5%の減となった。グループの信販会社や消費者金融のアコムの赤字を一部反映したことが、減益につながった。
前期比で35・7%減となった三井住友フィナンシャルグループも、資本提携している消費者金融のプロミスの赤字が影響した。
個人向けローンの将来性を見込んで消費者金融と関係を強めた大手銀行の狙いは、いまのところ裏目に出ている。高利と無理な取り立てが社会問題となった消費者金融に向けられる国民の目は、依然として厳しい。法的な規制も、さらに検討されていくだろう。
ファミリーマートとNTTドコモが資本提携および業務提携に合意
ファミリーマートでは昨年より東京都、名古屋市、福岡市の約140店舗で先行導入している「iDTM」決済を全国に拡大し、7月10日(火曜)からファミリーマート全店約7,000店舗の全レジで利用いただける予定です。
この「iD」全店導入を機に、ドコモがファミリーマートに資本参加することにより両社の協業体制を更に発展させ、「iD」およびおサイフケータイ®利用環境の拡充、それらを利用したサービス展開、さらには携帯電話とコンビニエンスストアを連携させた新たな取組みの検討などを軸とした協業の本格的展開を図り、ファミリーマート店舗において先進的で魅力的なサービスの提供を目指してまいります。
全国約7,000店舗を持つファミリーマートと、携帯電話事業として約5,200万人のお客様に携帯電話をご利用いただいているドコモが、お互いの顧客基盤・ブランド・事業ノウハウ、インフラを活用することで、より付加価値と利便性の高い新たな生活密着型サービスの創造を目指すものです。
もがく「巨象」小口金融で苦戦する三菱UFJ
「世界屈指の金融グループ」の看板をひっさげて誕生した三菱UFJフィナンシャル・グループが、伸び悩み、もがいています。成長のかぎを握る中核事業のリテール(小口金融)分野で、迷走とも言うべき出来事が相次いでいるのです。旧三菱東京、旧UFJ両グループの大合併から約1年半。「巨象」の内部で何が起きているのでしょうか。
「株主として法的措置に踏み切るかもしれない」。信販大手のセントラルファイナンス(CF)の役員に、大株主である三菱東京UFJ銀行の代表取締役から手紙が届いたのは、黄金週間入りの直前だった。
その数日前、CFは三菱UFJに、ライバルの三井住友フィナンシャルグループへの移籍を伝えた。「(移籍に関する)説明の内容によっては保有株を売却する」。手紙には突然の通告への衝撃と怒りがにじんでいた。
関係者によると、三菱UFJは傘下の信販大手ジャックスと統合するようCFをせっついていた。信販取扱高トップの会社を誕生させ、グループのリテール部門の柱のひとつに育てる戦略だった。旧東海銀行系列のCFは、中部地区が地盤で独立心が強い。三菱UFJに「威圧的だ」と反感を強めていたという。
最終的に三菱UFJは、5%弱保有していたCF株全株を売却し約1千億円の融資も全額引き揚げると決めた模様だ。信販戦略は軌道修正せざるを得なくなっている。
KDDIと共同で準備を進めていた「ケータイ銀行」。携帯電話で簡単に口座が開設でき、投資商品やローンなども提供する――昨年4月に公になった計画は、盛りだくさんの内容だったが、今年4月になって開業の1年延期を発表。「時間的にあまりにも無理な計画だった。急ぎすぎた」とある幹部は漏らす。
出遅れていた消費者金融大手との協業も、灰色金利問題の影響もあり足踏み状態だ。アコムが融資金を回収する方式の提携ローンの構想は宙に浮いたままで、焦りの色が濃くなっている。