先日の献血記事でコメントを頂いたので、

今日は輸血などの血液製剤の危険性について、

少し書いてみます。


輸血は一命を取り留めるために大事なものではあるけれど、

肝炎やHIVといったリスクも付きまといますからね。


まぁ前回は「あげる」、今回は「もらう」。

こんな感じで。


ちょっと端折ると思いますけど^^




血液製剤とは大きく分けて2つ。

「輸血用」と「血漿分画製剤」があります。





血漿分画製剤は「けっしょうぶんかくせいざい」と読みます。


用途が分かれていて、

「輸血用」では大量失血を補填するため、

いわゆる赤血球などの全ての成分が入った「全血」を使います。


「血漿分画製剤」では、

患者の症状に合わせた必要な成分を遠心分離機にかけて取り出したもので、

腎炎に効くとか、火傷に良いとか、用途別に特化したものになっています。


日本で使用される「輸血用」は全て100%国産ですから、

他国に比べて安全度は遥かに高いです。


ただ昨今、海外に気軽に行ける時代ですから、

ウィルスが混入する確率が高くなっているのは言うまでもありません。



一方「血漿分画製剤」ですが、

実は半分以上を「輸入」に頼っています。


急を要する場合は仕方がないのかもしれないけど、

出来るだけ国産でお願いしたい部分ですよね。




ちょとこちらをご覧下さい。




献血から血液製剤になるまでの過程↓





これが前回の記事でも少し触れた検査の流れです。


素人目ですが、

この図を見て「ん?」と思った点が一つ。



後ろから3番目の「製剤化」のところ。

「ウィルスの除去・不活化」とあります。


ウィルスには陰性陽性ありますから、

5番目6番目のウィルス検査で増殖が見られない場合「合格」となり、

その陰性だったウィルスを取り除いたり、不活化させたり・・・って。


基本、血液製剤には、

ウィルスは「いる」もしくは「いた」

と認識しておいたほうが良さそうと感じました。



これで思い返されるのが「肝炎訴訟」の類ですが、

「除去・不活化」なんて所詮「人の手」で行うのですから、

もし感染したら「人災」以外なにものでも無いのでしょうね。



かと言って、急を要する治療のその瞬間、

「この製剤は大丈夫ですか!?」と聞いたところで、

既に製品化されている物ですから、

当然医者も検査には合格したものだと信じて使うしかありません。



まさに「命を賭ける」と言ったところでしょうか。



HIVというのはウィルスで、

発症すると「エイズ」になります。


抗原を持っていても、

エイズになる可能性は低いとか良く耳にしますが、

保持者というだけで周りの目は変わるし、

本人だって爆弾を抱えてるわけですから、

その不安が拭えることはありません。



ルーマニアのスラム街では、

親の顔も知らないまま育った人たちが何百人もいて、

食事代わりにシンナーや麻薬を常習してるそうです。





これらは、

チャウシェスク大統領時代(1960年代~80年代の24年間)、

に行われた政策が原因とされています。


その政策とは人口を増やすことが目的の、


・離婚禁止

・堕胎(中絶)禁止

・女性は4人以上の子を産むことを推奨


が挙げられます。


実際の出産は2~3人に落ち着いてたそうですが、

5人以上産むと公的に優遇されたり10人以上だと「英雄」と呼ばれました。


ただあくまでも発展途上新興国なわけですから、

庶民が裕福なわけもなく、子供を産めど育児放棄が増えて、

孤児院は子供たちで溢れかえったそうです。


他にも、


・農作物をとことん輸出する


というのも重なって、

人口に対して食料が大幅に不足するという事態にも陥り、

孤児院の子たちは死んでしまうという悪循環を生み出していました。





食料が行き届かない子供には、

「血液製剤」を食べさせていたようです。





そのせいで、

いまスラム街に住んでいる「全員」がHIV保持者という凄まじい状況に。



ルーマニアと言えば「吸血鬼ドラキュラ」が連想されますが、

予見でもしてたんでしょうかね。