突然舞い降りてきた『ポルシェ』購入のチャンス❗️

この機会を逃すまいと、友人を引き連れて(付添い)早速ディーラーへ向かった。



購入対象は一択。『718ボクスター』のみ。






現行の『ボクスター』は初代から数えて4代目(3代目のマイナーチェンジ版⁉︎という見方も出来るが)となるポルシェのエントリースポーツである。

ポルシェのイメージリーダーと言えば不動の『911』があり、経営難を立て直した『カイエン』にSUVブームの『マカン』とスター選手には困らない。

今の時代なら『タイカン』になるのかな?

購入後に色々な車種に試乗させてもらい、今となってはどれも「間違いなくポルシェ」と言える素晴らしい車両ばかりと言うことは分かっている。

でも購入時の拘りは「ポルシェオリジナルシャシーにオリジナルエンジン」である。そして何よりも「スポーツカー」である事だった。

そうなるとその時点で2択に絞られる。

『911』と『718』だ。



流石に高すぎるよ『911』。

992型にモデルチェンジして性能は格段にアップ⁉︎しているのだろうが、お値段も格段にアップしていた。それと、『911』は僕の求めるスポーツカー像からすると少しボディサイズが大きいのだ。

てな訳で最初から狙いは『718』。

どおしてもオープンカーが欲しかった訳ではないのだが、単純にスタイルが『ケイマン』よりも『ボクスター』が好みだった。だから欲しい車がたまたまオープンカーだったと言う方が正しい。

オープンカーに乗るなら絶対にソフトトップと思っていたからドンピシャ❗️



ディーラーに着くと若いセールスマンが爽やかに応対してくれた。

目の前には白いボクスターが展示されていた。

やっぱりカッコイイと思いながらプライスタグを見てビックリ‼️

ボクスターってこんなに高かったっけ⁉️

よく見るとオプション代に400万円以上乗っとるやないかーい❗️

なんて話をしていくうちに思っていたよりも敷居が高くないのではないかと錯覚し始めた。

そして、何はともあれ試乗して下さいと言うのである。

人生初ポルシェは『718ケイマン』だった。



ここで『718』のグレードを説明しよう。

ボディータイプが2種類あり、クーペボディの『718ケイマン』、オープンボディの『718ボクスター』と呼ばれている。

それぞれにグレードは下から

・718(いわゆる「素」と言うやつ)

   2,000cc水平対抗4気筒ターボ

・718 S

   2,500cc水平対抗4気筒ターボ

・718 GTS

   2,500cc水平対抗4気筒ターボ(GTSのモアパワー版)

というラインナップ。(僕が購入した当時のもの)

形式名称『982』と呼ばれるこの型からエンジンが4気筒ターボになり、伝統の水平対抗6気筒NAがなくなった事はポルシェファンのみならず賛否両論(殆ど否定的)の声が上がっていた。

いわゆるダウンサイジング(ポルシェではライトサイジングというらしい)の波からは逃れられないと言う事なのか。



試乗車ラインナップが『ボクスターS』『ケイマン』だったのでスペックを確認するために『素のケイマン』に試乗することになった。

2シーターなので友人をディーラーへ残しセールスマンと出掛けた。

幸いにも試乗コースは県内でも有名なワインディングを走れる事が分かりワクワクが止まらなかった。

しかし、人生初のポルシェ試乗は手放しで飛び付きたくなるくらいの好印象とはならなかったのである。



「前方視界が良い」

運転席に座った第一印象である。

「固い」

試乗を始めた第一印象である。

PDKと呼ばれるツインクラッチAT仕様だった事もあり運転そのもに特に難しいところはない。

今まで乗ってきた車に比べ、ステアリングが重く、アクセルペダルも重い。

そして何より脚とボディが固い事が気になっていた。

市街地からワインディングへ入ると、なるほどスポーツカーらしい動きと、遊びのない各部操作感に感心したのだが、最後まで何かが引っ掛かっていた。

予想していたしなやかさが感じられなかった。

感じた事を素直にセールスマンへ伝えると、

『ケイマン』は基本的にボディが固く、特に試乗車の年式は脚が固いと言う事だった。

試乗した他のお客さんからも言われるし、セールスマン本人も同感らしく、僕の印象は的外れでは無かったようだ。

最新の年式ではかなり改善されているらしく、オープンボディの『ボクスター』の方が剛性が低く良い意味で逃げがあるため、しなやかさがあるのだそう。



という事で、日を改めて『ボクスターS』に試乗した。

乗ってすぐに先日の『ケイマン』とは違うことに気付く。屋根を閉じてスタートしたが、明らかにしなやかで乗り心地が良い。それが屋根を開けると更に良くなったのだ。確かに『ケイマン』と比較するとボディ剛性は低いのかもしれないが、他社のクローズドボディの車両と比較しても遜色ない剛性があり、オープンボディとしては驚異的な剛性感を感じた。

それが『ケイマン』比2サイズ大きな20インチホイールを履いていたにも関わらずである。



それにしても『S』はパワフルだった。

あんまり見ているとこっちが欲しくなってしまうので『素のボクスター』の試乗車を他店舗から取り寄せてもらう事にした。

試乗コースにはない高速道路の試乗もしたいと伝えると、一般的な試乗では対応していないらしい。

ところが、ここでセールスマンから何とも嬉しい提案があった。

「平日限定にはなってしまいますが、試乗車を半日〜一日お貸しする事が出来る場合がありますので店長に確認してみます。」と言うのだ。

『ポルシェ』なのにそんな事が可能なのか⁉️と驚いていたが、あっさりとOKが降り、改めて日程を連絡する事になった。



さてさて本命の『素ボクスター』は如何に⁉️



そしてこの試乗車が運命の出会いとなるとは、この時はまだ思ってもいなかった🤩