つづき…。


僕が免許を取った当時は「走り屋」の大ブーム。そこから派生したドリフト族もあっちこっちでギャラリーを集めていた。
そんな影響から車好きの若者の間ではドリフトのできるFRのシルビア(S/PS13、S14/14.5)やスカイライン(R32、R33)、ちょっと年代は前だけどレビン/トレノ(AE86)がもてはやされていた。
一方FF勢はというと、シビック、レビン/トレノ、ミラージュなど一部のモデルが軽さを武器に気を吐いていた。
しかし、相手(FR勢)は1.8〜2.0リッターのNA or ターボ(AE86は別)。イメージもそうだがクラスからして格下と言わざるを得なかった。
そんな中インテRは、排気量こそ1.8リッターのNAだったが、ホンダ得意の軽量+VTECに『TYPE-R』の魔法をかけFR勢に勝るとも劣らないスピードを披露した。
実際に友人が乗っていたS14シルビアK,s(ターボ)と高速や峠のコーナー出口の加速を比べても遅れを取る事は全くなかった。

そんな折、高校の同級生だった友人が突然自宅に遊びに来た。新車の180SXを引っ提げての登場だ。(180SXの詳細は割愛するがS/PS13シルビアのハッチバック版である)

「ちょっと走りに行こう」との提案に180SXのステアリングを握ることに。
違う。何かが違う。2リッターターボなのでそこそこパワーはあるが高回転は鈍い。それに何と言ってもボディが弱い。特に後ろ。少しペースを上げるとフロントが入った後にワンテンポ遅れてリヤが付いてくる感じ⁇
ドライビングポジションもこれで良いの?って感じ。
次にインテRに乗り換えて出掛けたが、そこでさっき感じた事は間違いでは無かったと確信した。
ボディから操作系全てのタッチがカッチリしている。車が軽く一体感が感じられる。
そして合法麻薬と言っても良いVTECの切り替わった後の回転の上がり方と音。

良い悪いではない。ただ、こっちが僕の好みである事ははっきりと分かった。VTECを切り替えレッドゾーン手前まで回すと友人が「壊れちゃうよぉ!」と本気で心配してたのは面白かったな。

その後RECAROのフルバケ、マフラー&エキマニ、オーリンズの足回り、軽量ホイールなど一丁前にチューニングも楽しんで(最終的にノーマルの良さに気が付いて)僕とインテRの蜜月な暮らしは続いていくはずだった。

納車から1年半、僕はインテRとの暮らしに終止符を打つ事になった。(事故ってないよ💦)

これにてインテR編終了。