ある日、彼の息子から電話があった。
待ち合わせ日時を決めた。
彼の入院先訪問面接・・・
簡単に電話からのちにわかった、主治医からの情報などを
伝える。担当に対し彼らの思いを話してくれた。
自分達を捨てた両親を恨んだ
両親は自分達の中で死んだと思っていた。
本日も、今までの思いをすべてぶつけるつもりできた。
もう親とは思っていないと言おうと考えてきた。
自分達が結婚するときにも連絡もとれず、今までのことを
考えると会うべきではないと考えていた。 と
しかし、親は親であり、最後になるかもしれないと思い会おうと思ったとの
ことであった。
いざ面会へ・・・このとき担当としてはどうなるかと内心ヒヤヒヤしていた・・・
「お父さんで間違いないですか」
兄 「はい」
兄 「親父、久しぶりわかるかな」
彼 「・・・」
兄 「息子だよ、わからないのか」
彼 「わかる」
兄 「親父、なんで俺達を捨てていったんだ」
彼 「・・・」
理解できていないみたいであった。
「多少、痴呆症状がでているので・・・」
と説明はした。
息子達は彼が理解していないことは認識しているが
20年の空白を埋める勢いで別れた後のことを話した。
最後に、
2人とも泣きながら、親父はこんな状態ではあったが
「生きているうちに会えてよかった」と・・・
男泣きであった。
最終的に金銭援助はできないが、これから交流は
とっていこうと思うし、できる限りの協力はするとの
約束をし、別れた。
担当に対し、「親父に会う事ができ、本当にありがとうございました」と
この言葉で努力が報われた気がした・・・