ケースワーカーになって最初の年のことであった。


ある印象にのこる世帯があった。


30代母子家庭で子供が3人いた。


夫のDVより子供にまで危害が加わりそうになって


一旦は実家に逃げたがそこまで追いかけられ


実家にもおれず、当市にきた家庭であった。


精神的に疲労していたが、子供のためと治療専念し、


運よく正社員として雇われ、一度は保護を脱却したが・・・


就労先で今度はセクハラにあい、また、精神的に疲労して


しまい、再度申請にいたった・・・


ただ、当人にしてみれば、再度治療を行い、また、保護を


辞退したい気持ちが強い人であった。


ほどなく、パートではあるが、社会保険加入してもらえる


会社を見つけて、働き出した・・・当然パートであるため


自立にいたるほどの収入はなかったが(単身であれば


保護否となる程度の収入はあった)


子供3人抱え、仲たがいしたわけでもない実家にも


助けを求めれず、かなり不利な状況ではあったが、


彼女はとても前向きに、日々を過ごしていたと思う。


一時は男性不信になっていたと当人が教えてくれた。


ただ、私の前任者が初めての担当であったときに、


ものすごく、丁寧に自分の意見を最大限尊重して


くれたことが、立ち直るきっかけになったとも言ってくれた。


現担当であった俺にも同様のことを言ってくれた。


彼女のおかれた状況から


俺は初めて思った事があった。


この国に生活保護制度があってよかった・・・と


自分のおかれている状況のなか、自分でできることを自分で頑張るのを


手助けすることが本来の生活保護の姿だと思ったことをいまでも


鮮明に思い出す。