バラが咲いて、
そして鳥が空を飛ぶように
「人間は思考する」

これは少し前に、
青山学院大学で行われた
オランダ人哲学者による講義の
キャッチコピーですが、
それぞれのものの本質
言い表しています。
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「ルイ・パスツール」アルバート・エーデルフェルト

バラというのは咲いてこそバラであり、
鳥というのは飛んでこそ鳥である。

バラも鳥も考えてそれを選んでいるのではなく、
バラにとっては咲くこと、
鳥にとっては飛ぶことは、
それぞれの本質であり、
当たり前のことなのです。

そして、
人間の本質はというと
思考すること
つまり、
物事を自分で考えてこその人間
なのです。

そしてその哲学の講義ではさらに、
人間の本質とは、
真理に向かって思考し、
善に向かって行為する
ことであると説明がなされました。

逆を言えば、
本当のこととは何かを考え、
何がよいことかを考えて、
それに向かって行動しなければ
人間ではない 
ということになります。

いまは分業が進み、
大きな組織ほど、
マニュアルに沿って行動することが
多くなってしまいました。

また世の中は情報があふれ、
何がよいことか考えるよりも、
多くの情報から
自分や自分の身近にとって得すること
を考えることが増えてしまいました。

つまり、
現代人の多くが、
人間をやらなくなってしまった
のです。

最近、注目を集めている国会を見ていても、
ほとんどの人が、
自分や自分の身の回りの損得を軸に
答弁しているので、
真実が明らかになりません。

そうではなくて本当は、
真理とは何か、善とは何かを軸に
話し合いが進められたなら
素晴らしい合意形成が行われますし、
それが本来の、
人間のあるべき姿なのです。