自分が惹かれるものって、若いころからあまり変わっていないなと思うのですが
昔から、時を超えて生きるとか、時空を超えて繋がるとか
そういうシチュエーションにすごく惹かれるみたいです。
萩尾望都の「ポーの一族」は、ヴァンパイアが何百年も生きていく話ですが
とにかく大好きでした。
(最近新しいのが出ましたが、絵もすこし変わって、あまり好きではなかった)
「レッドヴァイオリン」は、お産で亡くなった中世のヴァイオリン制作者の妻の魂が
ヴァイオリンに宿って、いろいろな国や人の手に渡って
現代のオークションまでたどり着いていく話。
「愛の手紙」は、ジャック・フィニィの「ゲイルズバーグの春を愛す」という短編集の中の一つで、
1962年にNYのブルックリンに住む青年が、古道具屋で古い机を買い、
隠し抽斗に入っていた、1882年の女性の手紙を見つけたところから、
時空を超えて手紙のやりとりをする話。
時代を旅したり、時空を超えて人が繋がることに魅了を感じるのかな??
大学で歴史を専攻したのも、なにかそのあたりに理由があるのかもしれません。
先日も、「ナミヤ雑貨店の奇蹟」をテレビでやっていて
これも時空が繋がって、30年以上前の人と現代の人が繋がる話ですが
ツボに入りまくって、泣けて仕方なかったです。
東野圭吾さんはジャック・フィニイを読んでいるのかな。
夜中に昔の市電が走るのを見るところなんか
「ゲイルズバーグの春を愛す」と同じですね。
いつの時代も、人々が喜びや哀しみやさまざまなことを経験して生きている
ということそれ自体に、とても愛しさを感じます。
輪廻転生を信じているので、もしかすると
魂の軌跡を俯瞰して、感じるものがあるのかもしれません。