滑走屋~第二巻~ 観てまいりました。そして心底、参りました!
まず文章こしらえる前に
てんきゅぅ~~~!にのうで~~~~!(thank you、2NOUDE)
背中のお写真はKiki様よりお借りしております。
美しい立ち姿
— Kiki★☆★ (@maodai0316) March 23, 2026
大好きな背中
西の端っこから
千秋楽#高橋大輔#滑走屋 pic.twitter.com/c9jKDjv1HF
ビジュアルちょーーーー好き!!
視覚大事。
眼→脳直結のときめきは死ぬほど大事、だってエンタメだもの(みつを)
ビジュアル最強。衣装極上でした。
神:麒麟としての威厳と男性性の神らしい男らしさ、これぞラスボス、、な雰囲気
彼の濃いビジュと合っていて、もう最高にカッコ良かった。
2021年NHK杯の公式練習で黒ソーラン衣装からの上腕二頭筋が目に飛び込んできたとき、お茶の間で萌え転がったあの日を思い出す
高橋大輔世界三大魅惑部位ときたら①細腰 ②ぷりけつ ③二の腕 であろ?
鍛え上げた身体が生み出すこのアニメの主人公のような逆三角形シルエットは、ファンタジーとリアルを違和感なく融和してくれるのです。
他演者もビジュがとっっても良い。強い想いで己を仕上げてきたんだな、と伝わりました。
今回は物語があります。役があります。
大輔さんは四神(青龍、白虎、玄武、朱雀)を統べる中央の神:麒麟です。
これまで覇王的な役は敢えてやってこなかったよね。氷艶は大体運命に翻弄され愛する人を想いながら死んじゃう子、、、演出家はもれなく大輔をいたぶりたがる。
遂に覇王ポジを自らが引き受けて世界観を構築してきたか・・と感慨深かったよ。
公演合宿中に齢40を迎えた彼は、感情の他、立場が生み出す威厳まで自在に操るその表現力で、圧倒的な麒麟を演じておりました。
しかもこの麒麟は威厳の他、献身や配慮なども腕の一振りで演じ分けてしまう。
以前から温めていたというこの世界観はアイスエクスプロージョンオープニングのマッシモが一人中央から僕(しもべ)たちを召喚するシーンのようです(当時、なぜあの役を座長大輔がやらんのだ、と言ったこともある、やらなかった構想も理解しつつ)。


昨年までの第一巻の世界観もこの印象を引き継いでいたと思います
ダークで前衛的で若者の生命力や葛藤が生む力は、スタイリッシュな音楽・衣装・振付との超進化合体で観客を飲み込むようでした
立体感溢れるフォーメーションと照明が見せるヴァーチャルリアリティ感は、アイスショーの客席じゃなくて作品の一つのピースとしてそこにおいてもらっているようで、もの凄い一体感を感じるのです。
今回の第二巻も当然、他のこれまでのアイスショーとは一線を画しています、そしてその一線ってやつの線の幅広さと言ったら!もう!黄河?
ダークでスタイリッシュな世界と地続きながら、今回より幻想的になった絵面は、観客の脳内に想像世界(そうだあたしの妄想世界だ)をグンっと広げ、己の想像と目の前の美しいリアルが絡み合うと、とてつもない没入感を生みだします。うん、今回は没入感だ。物語が持つ最強の力。
エンディングまであっという間でした、、、
動画お借りいたします。
中国に伝わる四神、そして麒麟
これらは四方の方角を司る四獣であり、その中央で四神を纏めるのが麒麟、象徴的なキャラクターではあれど、これらに日本神話やギリシャ神話のような具体的な物語はありません。
ここによくあのストーリーを肉付けしてきたな、、と感心しました
大輔さん、プロデューサーであり、構成・振付を氷用に具現する演出家であり、ついに本も書いてきたのか、と。
物語は四神を束ねる麒麟が代替わりを迎えるところから始まります。
王の交代劇は、ギリシャ神話なら身内間で血生臭い殺し合いがおこり、シェークスピア・リア王では人間の愚かさが結局悲劇しか生まない皮肉を謳い上げ、ドラマ性に満ちている
青龍(青木祐奈・島田高志郎)、白虎(友野一希・樋口新葉)、朱雀(村上佳菜子・山本草太)、玄武(村元哉中)の四つの神族の長は当然次の麒麟の座を狙っています
各神族には、その象徴である獣の特徴が色濃く見え、それを振り付けとスケーティングで見事に表現していくのです。
(以下、妄想部分は青で!)
SceneⅠ
★青龍は最も調和・安定を感じる神族で滑りもフィギュアらしいスタイルで美しい
アンサンブルも含め端正なルックスと滑りのタイプで固められている感じ
ここは祐奈・高志郎の同格ダブル長っぽいが夫婦なのか血族なのかは分からない
★白虎はエネルギーに満ちた闘神らしい
長はもちろんはまり役友野くん、続く新葉、光翔、咲綺(怪我で欠場)、とパワフルな面子が一族のカラーを表している(これら面子の一部が日本に転生し滑走屋第一巻でCenturiesを踊ったと思っている)
熱量高く踊りまくり、麒麟大輔と絡んで踊るシーンもあるのであの麒麟は白虎の出なのだろうと思う
★朱雀は圧倒的な独裁型長(佳菜子)で恐怖政治に近い圧政を敷いている感じ
№2である草太でさえ力で押さえつけ、故に群舞も滑らかさを排除した骨太で直線的な動きで構成されている
一族の者たちが氷を叩くような振り付けは抑圧や憤怒を表しているのか?
朱雀長は実は麒麟にさえ敬意をもっていないのが透けて見える
★玄武は女性ばかりの神族で、非常に美しく妖気を纏っている
その滑り・踊りは「日本国内のアイスショーで日本人の学生が滑っている」と言ったら腰を抜かす程セクシー且つ表現レベルが高く、、このショーで一番目を引いたところである
長(哉中)の妖艶さ・場を支配する力は正に人外
★実は麒麟の更に上に神様が存在する
ただ、四神を統べるのは麒麟なので、麒麟の意見を取り入れた上で最後に任命権を発動するのが神様なのか
ここであのさえルカ時代に強烈に惹きつけられた清水咲衣ちゃん登場
あの幼さ残る少女ルックのさえちゃんを神としたところに唸ってしまった。四神とはステージも本質も違うのだと分からせる、神話ファンタジーとしての配役の妙、大輔ゆま風アレンジセンスに脱帽した瞬間。
SceneⅡ
◆玄武ガールズが白虎の若者(チャラい(笑))をたぶらかす場面、玄武長哉中が麒麟に色目を使うが朱雀長佳菜子に追い払われる場面等、四神族の中で玄武がトラブルメーカーなのか
◆四神族が集う場にそれぞれの族衆が集まった時、玄武の姫(櫛田育良)と青龍の片長(高志郎)に電流が走ったように恋に落ちる瞬間が訪れる
まずは一方的に育良に焦がれる高志郎、それにうっすらと気づく青龍の片長(祐奈)
◆いくこうの逢瀬のシーン、、美しいです。ダンスカップルにも適性ってもんがあってここまでロマンチックを表現できるカップルは少ない。この神闘争ファンタジーの中にロミジュリ要素を盛り込んでくれてめっちゃ感激。
この作品が如何にドラマ性を帯びてくるのか、の分岐点でしょう。
◆青龍(祐奈・高志郎)がカップルダンスを踊るシーンもちゃんとあります。そこが番(つがい)なのか姉弟(双子?)なのか迷ったところ
※振り付けについて
祐奈高志郎もいくこうもお互いを向き合ったアラベスク姿勢から踊りだすのは一緒
祐奈高志郎はチョクトーで切り返すキリアンステップやツイズル等、端正で調和のとれたリズムダンスっぽい滑りを披露しますがいくこうはもっと情熱に任せた感情をぶつけるようなダンスを見せます。
このダンスで愛なのか絆なのか、愛のカタチが見えてくる感じがします
(いくこうのローテーショナルリフトなんて、“10回回ったら結婚して!”って絶対言ってる)
◆この愛のダンスを黙って見守る玄武哉中、さて青龍祐奈にチクってやろうとほくそ笑む朱雀佳菜子、、
※玄武哉中と姫育良ですが、哉中ちゃんの娘設定じゃないかと
というか、あの玄武ガールズ全部哉中ちゃんが生んだんじゃね?と思ってる、はい、エイリアンの女王パターンです(玄武の象徴:生命力絶大な亀が哉中、蛇が娘たち?)
男性は交尾のために存在し、事の後はカマキリみたいに喰っちゃうんじゃね?と
多分、異神族間の交わりは特に長レベルでは御法度なのではないかと思われ
でも、誰かを愛した記憶は自分にもあるから育良の気持ちもわかる、、な感じで二人の逢瀬を見逃したのかな、、と
Scene3
◆玄武長族と青龍長族の道ならぬ恋が発覚し、揉めに揉め戦闘状態となる四神族
混沌とした雰囲気の中、場を諫めるように現れる麒麟、そして神様
審判の時である。
そして神は(青龍、白虎、朱雀、玄武)の中から一人を選ぶのであった、、、
ここが公演によって選ばれる者が変わるというマルチエンディングです。
◆大輔麒麟は新たに選ばれし麒麟に拝礼します。そして大輔さんのソロに繋がります。
たぶん(神を敬い四神を導くことに身を砕いた100年で)
たぶん(この瞬間まで己の感情は抑えて生きてきた)
麒麟の責を果たした安堵や、あー長かったー終わった終わった、という肩の荷降りた感は感じられない
曲想は彼が好きそうな重め暗めの曲『Never Change』“私は決して変わらない”
とても孤独で独特の苦悩を吐露するような歌詞。
ここは意図するものを受け取るのがとても難しいんだけど、彼の演技からは苦悩や、今はこの痛みや激情をそのままにさらけ出したい、みたいな凄みを感じたかな。
剥きだした逞しい腕がとても雄弁で、その逞しさに似合わない滑らかな美しい動きと、しなるとき・天に突き出したときに見せる力強さのコントラストが絶妙でした。
この人やっぱりとんでもなく素敵で上手い。
「ザ・高橋大輔」な見事な滑りだと思いました。
動画お借りいたします。
Scene4
それぞれのマルチエンディグはベースがダークでスタイリッシュなファンタジーなので神族ごとの宴なれどハッピー大団円というよりとてもカッコ良い群舞で終わります。
やはり最もすっきり楽しく観られるのは白虎か、リンクで声をあげながら滑る姿は爽快
が
青龍のエンディングでは、玄武育良と青龍高志郎が二人で並んで挨拶して旅立つんですよね
あたしらは(えーーーーっ?!)(わかっちゃいるけどさーー)で半泣き、でもちょっと心地良く置き去られました、はいw その後の青龍祐奈の踊りがとても凛として美しかったからね。
玄武は宴の後、哉中がメンズを手あたり次第噛み殺して最後に麒麟大輔の胸を突き破り心臓を取り出して上に掲げて高笑いする、っちゅうなんつうラスト用意したん、、で客席あんぐり
まぁこの反応は狙ってたんでしょう、メドゥーサ堕ちの哉中なら想像できなくはないし嫌いじゃない、なんなら好きw
Scene5
千穐楽ではマルチエンディングの4パターンを全て!見せてくれました。
しかも、大千穐楽用に用意されたマルチエンディングプランBを。
プランBの目玉①
朱雀長佳菜子が麒麟に選ばれ№2の草太がトップとなった時・・・佳菜子と同じように僕(部下)を虐げる統治手法を取り№2に上がった星南を地面に押さえつける、という演出。これにはびっくり、長が変わることで新しい時代の希望を見せるのではなく、歴史は繰り返される絶望感を置きにきた・・
プランBの目玉②
玄武哉中は、メンズを噛み殺しも大輔麒麟の胸を突き破ることもしない
そっと歩み寄った大輔の頬を愛おしそうに撫でる
大輔はそんな哉中の頭をポン、ポンっとし立ち去るのであった
(そして哉中は笑っている)
もうね、これ特に②は翼を広げた妄想族が飛び立つよね!
かつて玄武哉中と白虎大輔は恋仲であったのかもしれない
しかし白虎大輔は麒麟の有力候補であった。大輔は愛より麒麟として生きることを選んだ。
(哉中が育良の愛を許したのもこの記憶がベースにあるのかもしれない)
このシーンはスターウォーズの名シーンみたいでね
「i love you」
「i know」
頬を撫で愛を告白したのに、頭ポンポンとかされたら、いい年した女子は笑うしかなかろう。
(そういうとこやぞ大輔)と思わずつぶやく妙齢女子であった。
でも好きよ、このラストw
~この創造の源を称えたい~
ここまでの壮大な神話ファンタジーをよく形に出来たな、と驚くんだけど、この発想はどこから沸くのだろう。
私は青龍ほか名前は4つとも知っていた、でもこれが中国の四神ルーツだとは知らなかった。
平安京の都市構想に影響を与えたりと日本でも昔から方位思想として根付いていたようですが、伝承されるような物語はないので一般的ではないと思う。
ところで、これらを息子はふつうに知っていた、何故か
20年くらい前?流行ったオモチャ:ベイブレードにシンボルキャラクターとして四神があった。
幽遊白書に敵キャラとして登場したり、四神を扱う漫画:ふしぎ遊戯は後にアニメ、ゲームと広がり、格闘ゲームのキャラクターとしても四神は沢山のゲームに登場します。
このサブカル的な根っこ(もはやサブカルはメインに躍り出て様々なカテゴリを確立しているが)は若者の中で種類は違えどたぶん皆が持っている。
小説好き、音楽好き、アニメ好きと言っていた大輔さん。
歴史上の人物・神・国宝級名刀でさえ擬人化し2次元で自在に遊ぶ感性は日本人が得意とし世界に輸出した特異能力だと思う。
これがベースにあって、アイスエクスプロージョンでは攻殻機動隊の音楽でぶっ飛んだオープニングが生まれたのかな、と思っています。
そして今に繋がっているのかな、と。
この感性は、神話・歴史・哲学・アニメ、カテゴリの垣根を取っ払ってなんでも生み出せるのだと思う。
彼の脳内に映像として見えているダークな想像画を、そのとんがった抜群の音楽センスと、高橋大輔だからこそ実施できる演技能力で具現化していくから、他では全く出会えないものに出会える。
これを、製作工場の工場長として全て3次元に組み立てていくのが鈴木ゆまさんなんだろうな。
天才×天才が生んだ想像と創造の産物が滑走屋で、特にこの第二巻は個別ソロの選曲・振り付けも内側で創作した、完璧な自社オリジナルなんだと思います。
~キャストの底力~
後、特筆すべきはこのカンパニーの演技実施のレベルの高さです。
今回は日本のフィギュア選手ってほんとにレベル高いな、とつくづく実感したけれど、学生スケーターとはとても思えない演技力で、みんなちゃんとお金を払って観るに値するプロのスケーターでした。
オーディションで能力をきっちり見極めたのと、応募の段階で覚悟が出来上がってるのが良かったんですかね。
皆が本当に本当に上手かった、これには心底驚いた。
そして特に名前を挙げたいのは
【村元哉中】
もうこの人は間違いなく天才。今あんな風に天女からメドゥーサまで優美からドエロセクシーまで演じられる女子スケーターは哉中ちゃんしかいないと思う。
腕の一振りで場を支配できるのは大輔さんと同レべだ。
滑走屋にどれだけ必要な人なのか(もしいなかったらこんなん出来っこない)と震えるほどに。
【村上佳菜子】
村上佳菜子31年物、今年が史上最高の仕上がりなのに驚いた。
どれだけ体絞ったの?そしてどれだけ練習したんだろう、と想像させる演技でした。佇まいに既に迫力がある。玄武チームに混ざった踊りは絶品でした。
【櫛田育良】
この子も天才なんだなぁ。フィギュアスケーターとしてのギフトを山ほど持ってる。
10代なのに醸し出せる妖艶さ、次の瞬間には可憐。
たぶん振付師哉中のミューズになれると思うのよ。
【青木祐奈】
青龍長としてのソロは泣いた。元々腕使いとスケーティングが極上なスケーターだけど、クセ強な振り付けが多い滑走屋の中で王道正統派を一人だけ美しく滑りきるのは大変だったと思う。
ひたすら美しかった。青龍がいなかったら女子ドロッドロできつかったわ~
【山本草太】
いつのまにそんなにカッコよくなったの?そんなに踊れるようになったの?と驚きまくりでした。
氷の上で、存在感という重力を持ち始めた。
ひたむきな踊りで常に目を引く人になりましたね。
【奥野友莉菜】
元々踊りにセンスがありましたが、この3年で魅せる動きに磨きがかかったと思います。玄武ガールズはほんとに全員がすごく上手かったのだけど、その中でも一際目を引く存在、というか釘付けになりましたよ。
とにかく
とっても面白かった。とっても斬新であった。
大輔Pと振り付けの鈴木ゆまさんには毎度脱帽です。マルチエンディングとか、天才じゃん
自分が大輔さんをずっとひたすら好きなのは、彼が彼でしかない彼でいてくれることにあります。
選手のころから「大輔に似てる選手はいても、大輔は誰にも似ていない」と言われてきた。
その大輔を大輔のまま、世界観を一緒に膨らませ想像を超える作品として披露してくださるゆまさんには感謝しかありません。
滑走屋を観ていると大輔さんだけが成功して幸せになって欲しい、とか微塵も思わないんですよ
海外から有名な振付師を呼ばなくてもメジャーな歌手が歌わなくても、彼と彼の構想を愛し共感し、共に夢を形にしたいと集まった国内の有志たちでも、ここまで独創性とクオリティの高いものが生み出せる。
強い絆とひたむきさが光るこのカンパニーは本当に奇跡のようです。
まだ名もない若きスケーターに夢と機会を与え、実際に豊かに育てること
低価格で地域のスケート振興にも貢献すること、も誇っていい。
アーティストぶらない大輔さんではあれど、もうこの滑走屋はアートの域に行ってます。
これを再演しないのはスケート界にとっても背信行為だよな。
また会える日を心から待っておりますよ。

