40日後に迫ったフルマラソンに向けて、再スタートを切りました。(前回からの続き)

10月16日から毎朝のRunningの距離を10kmに伸ばしました。
ただし、あまり無理をすると元の木阿弥になるので、ペースは5分/kmに抑えて走るようにしていました。また、2~3日走ったら1日休むようにしました。

また、走り方も変えました。

これまで痛みが出たときの走りを分析すると、4月の10kmマラソンで走ったときのイメージでバネを利かせて(少し跳ねるよう感じで)走っていました。骨折によるブランクで筋力が落ちているとともに、マラソンを走るためにもう少し減量をしたかったのですが、逆に2kg弱体重が増えてしまっていた状況では、その走りには耐えられないという判断をしました。

そこで取り入れたのが、地面を蹴らずに滑らかな重心移動を意識して前傾気味で前進する走り、いわば忍者のような「地面と喧嘩をしない」走り方でした。100m走の末續慎吾選手が活躍した当時によくテレビ等で取り上げられていた「ナンバ走り」とは手や肩、腰の連動面がやや違うのですが、基本的な考え方としては同じ系統の走りだと言えます。

またシューズも新しいものに変えました。
私は昔からアシックス派なのですが、足への負担を軽減するために、レーシング用の中でもクッション性がやや高いタイプ(Feather Fine 2)を選びました。

ややスピード感が無い自分の走りに微妙なストレスは感じつつも、毎朝10kmのRunningは順調に実行され、いよいよ最終調整の山場として、20kmを超えるのRunningを経験するために、本番コースの下見を兼ねて、本番3週間前にあたる週末に一緒にマラソンに初挑戦する友人の丹ちゃんとともに山中湖合宿を行ないました。

1日目は、本番のコースを確認しつつ、河口湖から西湖を回って河口湖に戻る、約27kmの距離を6分/kmのゆっくりとしたペースで走りました。美しい紅葉と荘厳な富士山を眺めながらJoggingはたいへん心地良い一方で、今までの人生で経験したことが無い20kmを超えたあたりから少しずつ足が重くなり、最後は歩くようなスピードに落ちましたが、それでも筋肉痛以外は、特に身体に異常はありませんでした。

翌日は、山中湖1周約13.5kmを5分5秒/kmペースで走りました。前日の筋肉痛があったものの、とりあえず普通には走ることはできました。2日間で40kmを走ることができたことは大いなる収穫でした。しかし本当は5分/kmを切るペースで走る予定だったので、スピードが思ったように上がらない自分の走りに少し引っかかっていました。

2日空けて、いつも通り朝の10km Runningに出かけると、いつもの右脚ハムストリングスと、左膝の大腿四頭筋下部の痛みが出てきてしまいました。ただ今度は今までのように焦ることはありません。

「もうここでじたばたしても仕方がない。休もう!」と、1週間一切走らないで、TCS保護者の知人で鍼灸院を営むトムさんに無理を言ってお願いして治療してもらうなど、身体のケアに務めました。

そして11月16日にタイミングよく沖縄出張が入っていたので、暖かい環境で10kmを試走。どこも痛くないことを確認した上で東京に戻り、19, 20日の2日連続で少し強めに4分40秒/kmのペースで10kmを走り、あとは本番に故障無く臨むことを優先するために、朝は5kmを6分/kmペースでJoggingする程度に抑えました。

1つだけ悩みがあったのがシューズでした。
走りのスピードが上がらないのは、シューズのクッション性の高さに要因があるのではないかと考え、実際に以前使っていたシューズに戻して走ってみると、その感覚は確かに当たっていました。ですからマラソンにはその古いシューズで出ようかとも考え始めていました。

そこでアシックスのショップでその旨を質問したところ、確かにFeather Fine 2は以前のバージョンと比べて柔らかすぎるという声がユーザーから上がっているとの回答でしたが、「インナーソールを薄いタイプに変えるとかなり違いますよ」というアドバイスを聞き、同じレーシングタイプである以前使っていたシューズのインナーソールをFeather Fine 2に入れてみると、何とも履き心地の良い固さになるではありませんか!

もともと履き馴らしていたシューズのインナーソールですから、型もバッチリ足に馴染んでいます。

これで何の不安も無く、富士山マラソンのスタートラインに立つことができるはずでした。(続く)