6月18日の読み聞かせは
「あめあがり」
文:きむら ゆういち
絵:梶山 俊夫
<ストーリー>
台所から大声。
ゆう君とママが大ゲンカ。
僕の散歩の忘れてる。
僕はゆう君を心配してクウンクウンって鳴いたのに。
「うるさい、ジョン!!おまえがうるさいから悪いんだ!」
もう頭にきたぞ。
僕は勢いよく街中に走り出た。
ずーと仲良しだと思ってたのに。
僕のことなんてどうだっていいんだ。
大粒の雨が勢いよく降り出した。
道の向こうから誰かがずぶぬれで走ってくる。
あいつだ。
あれ、違った。
あいつ、本当につめたいやつなんだ。
あいつって、ほんとは弱虫なんだ。
あいつって、ほんとに単純なんだ。
ママとケンカしても僕を飼うって頑張ってくれたっけ。
僕が小さいときよく布団の中で抱いてくれたっけ。
広い原っぱで思いっきり駆け回ったっけ。
でも、もう。。。
いつの間にか雨はあがっている。
「ジョン」
あいつの声が聞こえた。
振り向くとあいつが力いっぱい走ってくる。
「ジョン、探したんだぞ」
僕は夢中であいつの胸に飛び込んでいった。
タイトルの「あめあがり」はそういうことだったんだ。
仲直りして心も晴ればれなんだね。
頭にきてケンカしたときは相手の嫌なとこばっかり浮かんでくるけど、
ちょっと時間が経つと楽しかった思い出や相手のいいとこばっかり浮かんできて、
なんでケンカしてしまったんだろう。。。って思ったりするよね。
ケンカしても仲直りできる友達っていいね。