3月27日の読み聞かせは
「ひとりぼっちのガブ」
作:きむら ゆういち
絵:あべ 弘士
<ストーリー>
ガブはいつも手柄を立ててボスにほめられ、
みんなの人気者のおとうさんが大好きだった。
お父さんはいろんなことを教えてくれた。
獲物の見つけ方。
近づき方、つかまえ方。
でもある日、群れを守るために闘って死んでしまった。
その頃から優しかったお母さんが厳しくなった。
毎日叱られてばかりのガブはとうとう言うことをきかなくなって
友達のところに向かった。
小さい頃仲良しだったグルリなら分かってくれるはず。
でもグルリはたくさんの仲間の中にいた。
その中の一番年上のバリーが二人で闘ってどっちが上か決めろと言った。
グリルは必死にかかってきたが、少しからだの大きいガブは難なく受け止めた。
でもこんな闘いはしたくない、としっぽを丸めて負けの合図を出した。
友達に順番をつけるのが好きになれなかったガブはひとりでいるようになった。
ある日、鹿の群れを見つけガブはみんなに知らせようと
険しい崖を必死に登り、てっぺんにたどり着いたとき崖の向こうに転がり落ちてしまった。
足をくじいたが、片足を引きずってオオカミの群れに向かった。
やっと見えてきたが、いくら叫んでもガブの話など聞いてくれない。
そこにグルリがやってきて俺に任せろと言った。
その夜はたくさんのごちそうで群れはお祭り騒ぎになったが
ほめられたのはガブではなく、グルリだった。
グルリはガブのことは誰にも言わなかった。
ガブは丘に登り月を見ながら、本当に信じられる友達がほしいと思った。
あらしのよるにシリーズのオオカミの生い立ちが描かれています。
こういうことがあって後にヤギとの友情へつながっていくんですねぇ。
それにしてもなんとも切ないお話。
やっぱりオオカミなどの群れでは縦社会で強いものが上になるというのは
群れで生活している以上仕方のないことかもしれないが、
ガブはそれは好まなかった。
そして、友達の裏切り。
最後にお母さんだけが分かってくれていたことがせめてもの救い。
☆一日一冊の読み聞かせ☆
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