バリ島でGT釣りのキャスティングツアーに参加する機会が有りましたので、現地のGT釣りの最新情報をお届けします。

今後バリでのGT釣りを検討する際の参考になればと思います。場所はバリ島では定番のペニダ島、レンボンガン島近郊です。

今回はキャスティングで参加したのですが、結果は残念ながら8時間を4人キャスティングしたものの、2バイトノーフィッシュでした。釣り人の腕といえばそれまでなのですが、同行していた現地プロスタッフも大苦戦しており、船長に背景を深堀してみました。ヒアリングしたところ、主に2つ理由がありました。

 

一つは、水中銃です。バリ島では日本と違い、水中銃は合法です。

現地では大変流行しており、地元漁師だけではなく海外観光客向けにスピアフィッシングツアーが組まれるほど人気です。GTも当然ターゲットとされており、一度突かれたGTは基本的に死んでしまいますので、どんどん数が減ったようです。今回の釣行でも、先行するスピアフィッシング漁師が4、5人はみかけました。

 

二つ目は、乱獲です。

現地ではキャッチ&リリースが普及しておらず、大型GTを捕まえると基本持って帰ってしまいます。今回のポイントも岩場には漁師の釣り小屋が何軒も立ち並んでいました。YouTubeにも動画が有りましたが、一度に5-10尾の大型GTを釣りでも水中銃でも捕獲し続ければ、どんな良いポイントでも水産資源は枯渇します。

 

今回ツアーを依頼した現地のGT歴20年のベテランさんもキャッチ&リリースの現地普及を試みましたが、残念なことに漁師は聞く耳持たず、数年前まで世界でも最高峰のGTスポットは残念ながら見る影もありませんでした。過去には50-70kgクラスが狙え、1ポイントで少なくとも10尾は釣れた超1級ポイントでも、今は一日かけて1-2尾釣れればラッキーでサイズも小型化(10-20kg未満)が著しいとのことで「全て終わってしまった」と悲痛なコメントをされていました。

 

今後も状況が改善する見込みはなく、

まだ魚が釣れる確率が高いのはさらに遠くのロンボク島。大型サイズを狙うのであれば、遥か遠くコモド島まで行く必要があるとのことで、少し悲しい気持ちになりました。

 

難しいことではありますが、目先の利益や一瞬の楽しみに目が眩んでしまい、継続的な水産資源の活用に目が行かなかったようです。もちろんまだまだGTはいるとは思いますが、何かの参考になればと思います。

写真は別日程のトローリング取れたマガツオと、シイラです。