高校3年生になって間もない頃の話。私大看護系に合格できるように放課後は学校に残って勉強。その後は予備校で講義を受ける日々だった。
ある日の現代文の講義。いつものように講義を受けていたら思いがけない作品に出会った。先生の熱い解説もプラスに働いて、これ面白いな…って率直に思った。いつかまた読んでみたい。今度は現代文の問題としてではなく。
それから何度かその本を探したけれど、近所の小さな本屋さんにも古本屋さんにも無かった。ネットで探しても良かったかもしれない。でも僕は原則として本は本屋さんで買うと決めているのでそれは選択肢から除外していた。理由は本屋さんを守るため。電子書籍が誕生してから本の売り上げは落ちたらしい。ただでさえ本を読む人が少なくなっているらしいのに。あまり読書はしないほうだったけど本屋さんが街から消えるのは寂しい、というのが僕の思いだ。
話はそれたけど、今日は保健所の保健師さんと会う約束があったので駅前に来ていた。久しぶりの駅前だったこともあって少しぶらぶらしようと考えた。…ひょっとしてあの本屋さんならあるんじゃないか?
気がつけばその本屋。高校時代はよくお世話になったもんだ。そこで入口近くの機械で検索をかけることにした。在庫は一冊あるようだった。買うしかないだろ!
よくやく手に入れた。
梶井基次郎さんの短編小説。
『檸檬』
角川文庫さんは昔のベストセラー作品を綺麗な装丁で出版している。この『檸檬』もそのシリーズだった。
ちなみに先日読み終わった川端康成さんの『雪国』もこれにあたる。
ね!綺麗ですよね。
なんか収集癖に火がついてこのシリーズ集めようと思っています。笑
やっと手に入った『檸檬』
未読の本が3冊ほどたまっているのですぐには読みませんが、終わったらゆっくり読みたいと思います。
角川文庫さんのこのシリーズ、次は芥川龍之介さんの『蜘蛛の糸・地獄変』を狙っています。