「これ、どう？」
テスト用にとったポラロイドを
レフ板の上に乗せて見せてもらいながら、
必ずじっと目を見ながら問われた一言。
子供だった私は、
そう言われてもなんて言っていいのか分からなかったんです。
いつもはテスト用に数枚撮ってから
そのまま撮影に入る流れだったので
カメラマンさんにそう聞かれるのは初めてだったし、
失礼にはならないのだろうか？と思いながら
「いいです」といつも答えていたのを覚えています。
小学生に対しても、
プロとして扱ってくださっていたのだなぁと
大人になり、そう感じます。
カメラを通して対峙した
緊張感は今も、忘れません。
撮っていただき
ありがとうございました。
人生で篠山さんにあの当時の自分を
記録していただけたことは幸せなことです。
篠山紀信さんのご冥福をお祈りいたします。
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