今更ながら、「あさま山荘事件」を鑑賞(2002年公開)
有名な事件なので知ってはいたものの、知らなかった事実も多々あり興味深かった
評価の方は・・・・5段階の星4つ★★★★☆
作品は、当時現場を指揮しのちに内閣安全保障室長で、TVでも良く見掛けた”佐々淳行”原作の映画化
<内容>
1972年2月19日、連合赤軍の兵士たちが、軽井沢の別荘、あさま山荘に管理人の妻を人質にして籠城。爆発処理のための欧米派遣から帰国したばかりの警察庁警備局付監査官、佐々は、この事件の指揮を命じられる。が、その攻防戦は、以後10日間に渡る長さに及ぶ。
よく描かれる過激派側からの視点でなく、事件解決に奔走した警察側からの視点に終始
役所広司演じる主役は、原作者でもあり現場の指揮官であった警察庁の警視正佐々氏。
前代未聞の人質立てこもり事件を前に、長野県警、警察庁、警視庁合同で指揮系統に混乱。
過激派からの要求がないこと、人質の安否不明なこと、人命優先などから長期化へ。
また、厳冬期の軽井沢、絶壁に建つあさま山荘、銃の所持、備蓄食料からも籠城有利に。
作品では、足並みが揃わない警察内部の混乱ぶりや、苛立ちや緊張感がよく伝わる。
民間人1名、機動隊2名の犠牲を出しながらも、強行突破の末、人質救出と犯人生け捕りに成功。
TV生中継がきっかけで、当時珍しかった日清カップヌードルが知れ渡ったこともさりげなく登場
藤田まこと演じる当時の警察庁長官が、のちの大物政治家”後藤田正晴”など振り返ると興味深い。
犯人側からは一切描写しないスタンスで、事件当時の攻防をリアルに描いた良い作品です