もちろん、結末は知っていて読んでましたが
評価は・・・・・
星ふたつ★★☆
内容的には、八甲田山と違い遭難しても綺麗に書かれていると思いました。
下巻では、結婚し子供を授かってからの主人公の心の移り変わりと、
自分の後を追う様に単独山行へのめり込む後輩とのやりとり中で、
自分の意思とは全く違う方向へ徐々に導かれて行き、
やがて初めて組んだ後輩との厳冬期槍ヶ岳の北鎌尾根でのパーティーで、
遭難死に繋がっていきます。
この作品では、当時は珍しかった単独行とパーティーとの違いや緊急時の判断の難しさなど、
実際山で起こり得るだろう事や心の葛藤がいくつも描かれていて、
納得いく部分も多かったです。
しかし、遭難へ導かれるまでの過程や後輩の突然の虚勢や主人公の態度が、
読んでいてとてもイライラする内容で最後は少し後味が悪かったです
と言っても、これは事実に沿ったあくまで物語りで、
後輩のせいで遭難したかの様に描かれていますが、
実際は少し違っている様であります。
いずれにしても、今でも大変な数々の偉業を装備のない昔に成し遂げながら、
30歳と言う若さで人生を終えられたことに悔しさと残念さが残ります
故郷兵庫県の浜坂には、彼の記念館が造られ今も惜しまれて愛されているそうです。
そして、最後にその記念館より、
彼の愛用の品など当時を振り返りながらお別れしたいと思います。
それでは、また来週~違うか