こうして、喧嘩をしてしまった彼らだが、
本来仲が悪いわけではないのだ。
ちょっとした言葉の行き違いから、
この様な事態になってしまったのである。
ましてやそこは、もう少しでお引き渡しになる、
N様の夢にまで見たマイホーム。
そんな所で、いざこざを起こすなど、
彼らにしても本望ではないのであるが、
怒りが治まらぬコバっちであった...
(ホント、さっきの言い方気に入らないよな~)
(まあ、ここは現場だから、ひとまずその場はおさめたけどさ)
ブツブツ...
(今度何か言ってきたら、ぶっ飛ばしちゃうかな~)
(見た目は骨太で力ありそうだけど、す~ぐ風邪引くし案外弱っちいんじゃん)
(よーし、ここはいっちょ先輩として、ガツーンと言っとくか)
(ただ、気を付けなきゃいけないのは、キレた時だな)
(どんなやつでも、追い詰められると「窮鼠猫を噛む」とか、
「火事場の馬鹿力」を出してくるって言うし)
(ん~、もし暴れたらどんな感じかな~.....)
うぉ、
うぉ、
う゛ぉーりゃあ゛ーーーーガオー
ブルブルッこわ~
(想像しただけで、おっかねぇ~)
(喰われるぞ、こりゃきっと)
(やっぱり、仲良くしといた方が身の為だ)クワバラクワバラ
な~ほら~、俺達ってさ、
これからもず~と仲良しだろ~
だからさ~俺のこと~
絶対食べたらダメだからね
がぶっ