ドリップ式のコーヒーを、何度淹れ直したかわからない。
終日事務所で座ったまま過ごす1日はほんとうに寒くて、
足は膝掛けとレッグウォーマーの二刀流もむなしく冷え、
熱いコーヒーもものの10分で冷たくなってしまう。



兄やんが休みの日に限って聞きたいことが溢れてくる。
明日は私が外出するので、朝の数分しか会えないし、
隣の席と言えど、話ができるのは貴重な時間である。

その昔、まだ兄やんが今ほどたくさん抱え込んでいない時、
面白かった本のことやよっぴー時代の爆笑だじゃれ祭を
振り返ってまた笑いが止まらなくなっていたのも、
もう懐かしい。



仕事に追われるとは、ああいうことを言うのだ。
私なんてまだまだ暇人のはしくれ。ちょっと分けてよって
思うくらい。




1ヶ月以上前に依頼されて余裕をかましていたら、
締切まで1週間を切っていたある版元さんからの原稿依頼。

書きたいことはいっぱいあるけど定まらなかったのは
兄やんの真似をしようとしていたからかもしれない。

昨日と今日、ひとりぼっちで黙々と、しかし自由に
いろんな資料を作っていたら、うまく抜け出せたのか
おお、私はやっぱりこれ書こう、ってしっくりきたのだ。


まだまだ思考力は重たいけど、長くとらわれていた何かから
ちょっとずつ解放されている心地。





どこかの所長との長電話の時みたいに笑うことって
そうないけど、ついこの間、久しぶりにそれを味わったら
少し楽になったのだ。
こんなことでそんなに笑うなんて最近笑ってないんでしょ
って、言われてハッとしたから私ももっと誰かと笑おう。


群馬に思いを巡らし、所長の大好きな歌を聞きながら帰る
雨上がりの冬の道は、寒さを忘れていた。