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「再生力」評価された野村監督に早くも“再登板プラン”



フェニックス・リーグのロッテ戦試合終了後、ベンチでナインらと話す野村監督
 広島・野村謙二郎監督(48)が8日、就任5年目の今季限りでの辞任を発表した。レギュラーシーズン最終戦翌日の7日に指揮官がその意思を松田オーナーに伝え、了承された。後任監督は未定。球団側では負け癖のついたチームを立て直した野村手腕を高く評価しており、早くも将来の“再登板プラン”までささやかれている。

 11日から始まるクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ・阪神戦に向けて、宮崎でのフェニックス・リーグで指揮を執っていた野村監督は辞任について「シーズンが始まる前から、今季でけじめをつけようと思っていた。5年という節目の中で決断させてもらった。自分の中で納得いくチームづくりはできた」と話した。

 現役時代に3割、30本塁打、30盗塁を達成するなど球界を代表する俊足巧打の内野手として赤ヘル一筋にプレーし、2010年に監督に就任。徐々に順位を上げ、昨季は3位と球団初のCS進出に導いた。

 昨季終了時に固めた辞意を翻意して臨んだ今季は終盤まで優勝争いを演じ、74勝68敗2分けで2年連続Aクラス入りしたが、最終戦で2位から3位に転落し、球団初のCS本拠地開催を逃した。

 松田オーナーは「去年もクタクタだったのを無理やりやれと言った。もう無理はさせられない。立派にやり遂げてくれた。就任当初は厳しい戦いが続いたが、5年やってもらって彼の目指す野球に選手がついてきたと思う」とねぎらった。後任監督は未定で球団側は全日程終了後、選定に着手するとしている。退任後の野村監督の動向は白紙状態だが、球団幹部は「ウチの方は検討している」と本人が希望する場合はアドバイザーなどのポストを用意する構えという。

 そんな中、早くも球団内でささやかれているのが“再登板プラン”だ。12年連続でBクラスだったチームの「再建の切り札」として野村監督が就任した当初、チームは投打ともに壊滅的な状況だったが、そこから若手選手の積極起用で丸や菊池が台頭。さらに、米国へのコーチ留学で培った英語力を生かした直接指導でエルドレッドが覚醒するなど、負け癖が染みついたチームを優勝争いができるまでに進化させた野村監督の“再生力”を球団側は高く評価している。

 48歳とまだ若いこともあり「選手時代の実績から周囲の期待も高かっただけに、結果が出なかった最初の3年間は相当風当たりは強かった。それでもブレずに初めての監督業にもかかわらず、自分の野球を貫いてチームを強くしたことは並大抵のことではない。もし、またチーム力が以前のような状態になったら(再び監督を)やってもらいたい」(球団幹部)というのだ。

 最後の戦いとなるポストシーズンに向けて「集大成として指揮を執りたい」と有終の美を飾る覚悟を示した野村監督。退任後も“チーム再生屋”として絶えず注目を集める存在になりそうだ。