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【カープ愛】金満球団が報道できない!大瀬良大地と田村スカウトの運命のドラフトで起こった感動秘話

いつも、動画をみてくださり
ありがとうございます。

2013年には広島カープは初のクライマックスシリーズに出場しました。
それから、数日後のドラフト。

広島カープの担当スカウト田村氏と大瀬良投手の感動秘話である。

とある担当スカウトと大学生投手の運命の一日から…

2013.10.27  FULL-COUNT様から引用:
■ドラフトの陰の主役 感動を呼んだ広島スカウトの半生とは

「絶対に当たると信じて臨みました」

2013年のドラフト会議は、何ともいえない清々しさを持って幕を閉じた。九州共立大の大瀬良大地投手(22)を引き当てた広島・田村恵(けい)スカウト(37)の力強い拳と震えた声が、ファンの感動を呼んだ。ネット上には「ありがとう、田村スカウト」「スカウトと選手の絆がいい」「感動した」「(田村スカウトが)感極まる姿を見て、もらい泣きしました」などの言葉が次々と書き込まれた。今年も数多くのルーキーたちが脚光を浴びたドラフト会議において、田村氏は陰の主役と言えるかもしれない。

  広島は指名で重複した場合、担当スカウトがクジを引くことを決めていた。1巡目指名の大瀬良がヤクルト、阪神と競合すると、広島は球団史上初めて、九州担当の田村スカウトが壇上に上がった。対するヤクルトは小川淳司監督(56)、阪神は和田豊監督(51)が運命の瞬間に立ち会う。一人のスカウトが迫力のある両監督に挟まれる光景は異様だった。

 その中で見事、交渉権獲得の判が押された紙を引き当てたのが、37歳のスカウト。声が震えた。

「ありがとうございます。本当にうれしいです。やっぱり、自分が一番、見続けてきたので、絶対に当たると信じて、臨みました」

 インタビュアーから「どんな選手に育ってほしいか」と問われると、「えっ…、頭真っ白で、何も答えられません」と思考すらままならない様子。最後に「野村監督のもとで一生懸命がんばって素晴らしい投手になってくれると思います」と絞り出すのが精一杯だった。その目はかすかに潤んでいた。

 そこまで感情が高ぶるのも無理はない。田村スカウトと大瀬良はこの瞬間まで約5年もの間、お互いを意識してきたのだ。

■大瀬良にも熱意は十分伝わっていた
広島は2009年のドラフトで、田村スカウトがマークしていた長崎・清峰高校の今村猛を1位で指名。その年の夏の長崎県大会の準々決勝で、その清峰を破り、甲子園に出場したのが大瀬良を擁する長崎日大高校だった。田村氏はこの頃から常に大瀬良を気にかけていた。

  その5年分の思いは本人にもしっかりと伝わっていた。大瀬良はドラフト前まで12球団OKの姿勢を打ち出し、意中の球団名を挙げることはしなかった。だが、行き先が決まった後で、実は広島を希望していたことを明かしている。

 プロ野球のスカウトの世界では、どれだけ強い思いを持って選手を獲りにいっても、本人に届かないケースが多い。それが大瀬良の場合は広島に気持ちが傾いていた。つまり、それだけ田村スカウトの熱意が並はずれていたということだ。ドラフトで田村氏が壇上に立った瞬間、大瀬良自身、「引き当ててくれるかもしれない」と感じていたという。

 大瀬良が投手だったからこそ、田村氏の思いもとりわけ強かったのだろう。現役時代は捕手。約20年前は甲子園を沸かせた選手の一人だった。ドラフトの壇上に立つ姿を見て、懐かしさを覚えたファンもいたかもしれない。

 当時、黒縁メガネの小柄な捕手だった田村と、かわいらしいルックスの投手・福岡真一郎の鹿児島商工バッテリー(3年生時は校名変更で、樟南高)はアイドル的な人気を博した。2、3年の春夏で計4度の甲子園に出場。田村は3年時に主将を務め、鹿児島県勢初の決勝進出も果たしている。

 後に語り継がれるほどの存在となったのは、彼らの不運な散り際も一つの要因だった。1993年、田村が2年生の夏の3回戦。優勝候補と言われた茨城代表・常総学院を相手に序盤から4点をリード。福岡と田村のバッテリーは金子誠(日本ハム)らを擁する強力打線を0点に封じ込めていた。だが、結果は降雨ノーゲーム。翌日に行われた再試合では、投手戦の末、0対1で敗れてしまった。

■20年の時を経て大舞台に登った田村スカウト
雪辱を晴らすべく挑んだ翌94年の夏の甲子園。投球を受けたらすぐに投手に投げ返す田村のテンポの良さと強気のリード。さらには好調の打撃も勢いを生み出し、チームは決勝進出を果たす。相手は同じ九州勢の佐賀商。9回まで4対4の接戦だった。
 しかし――。相手打者の満塁ホームランで敗北が決まってしまう。マウンドに跪く福岡と茫然と立ちつくす田村。優勝はならなかったが、5万5千人の大観衆は、最高のコンビで大会を沸かせた2人に大きな拍手を送った。その雄姿を脳裏に焼き付けた甲子園ファンは多かったはずだ。

 その後、福岡は大学、社会人と野球を続けたが、肩の故障で現役を引退。94年に広島にドラフト6位で入団した田村も、メガネをかけた捕手として古田敦也氏のような活躍を期待されたが、満足いく結果を残せなかった。98年から3年間、1軍出場を果たしたが計62試合で02年に戦力外に。スコアラー等を経て、スカウトに転身した。

 13年10月24日、田村氏は93年夏の甲子園以来、20年の時を経て、再び世の野球ファンの脚光を浴びる形となった。大舞台には慣れているはずだが、その表情には緊張の色が浮かび、クジを持つ手は小刻みに震えていた。その前夜も抽選のシミュレーションをしていて、なかなか寝つけなかったという。

 捕手からスカウトへと立場は変わったが、投手を思う気持ちは変わらない。交渉権を獲得した際の田村氏は、たとえて言うならば、子供を世に送り出す父親のような面持ちだった。ドラフト会議では、選ばれた選手だけでなく、関わったスカウトたちにもいくつもドラマがある。田村恵という野球人の歴史にも、また1つ、熱いストーリーが加わった。

■仕事で大切なことは広島のスカウトが流した涙が教えてくれた
2013.10.27 16:00 週刊ポストセブンから引用:

24日に行われたプロ野球のドラフト会議。広島の「くじ引き」が大きな話題になった。フリー・ライターの神田憲行氏が、ドラフトで感じた改めて仕事で大切なことを語る。

 24日に行われたプロ野球ドラフト会議で、広島の田村恵スカウトのくじ引きが感動を呼んだ。ドラフトでは指名選手が競合した場合、多くは監督か球団社長という幹部がくじを引くのだが、広島は九州共立大の大瀬良大地投手を巡るくじ引きで、大瀬良投手を高校時代からずって見て来た現場スカウトの田村スカウトをくじ引き役に指名。見事3球団競合から引き当てた。直後のテレビインタビューで、田村スカウトは

「自分がいちばん見続けてきたので……絶対に当たると……」

 と、目に涙を浮かべた。なんでも田村スカウトに決めたのは松田オーナーの決断だったという。ともすれば目立ちたがり屋のスーツ組がしゃしゃり出てくるドラフトで、オーナーの決断も粋だ。田村スカウトの篤実な人柄が浮かんでくる様子に、大瀬良本人はもとより、ご両親も大切な息子を預ける決断に迷いはないだろう。

 ドラフトというシステマティックな世界でも、決めるのは結局は「人と人」である。

 ドラフトで指名を考えている球団は、あらかじめスカウトが選手の所属するチームの監督に「×巡目で考えています」というような挨拶をしておく。しかし直前の編成会議で急遽指名が決まったときは、それこそドラフト当日の数時間前に「挨拶」になって、いわゆる「強行指名」になることがある。当然、揉める。そこで出番がスカウトになる。私が聞いた例では、強行指名に身を硬くした監督、選手の保護者に担当スカウトが、

「強行にはなりましたが、うちは真剣なんです」

 と、その選手の今後3年間の育成計画を考えたレポートを送り、無事獲得にこぎ着けた。

 逆もある。とある強豪球団のスカウトは、監督がいないときにグラウンドに入り込み、お目当ての選手の故障の治り具合を他の選手たちに聞いて回った。もちろん監督にとって愉快なはずがない。その監督と飲んでいると、携帯がなり、液晶画面にそのスカウトの名前が浮かんだ。しかし監督は出ようとしない。

「電話なってますよ。どうぞ、遠慮なさらずに」
「いや、このスカウトとは話はしないことに決めたから」

 たぶんそのスカウトにすれば、球団の名前さえ出せばどの監督も媚びるように相手をしてくれると勘違いしていたのだろう。監督に会えなくてはスカウトの仕事ができない。その球団は指名すら諦めざるを得なかった。

 サラリーマンは「名刺(会社の名前)で仕事をするな」と言われる。スカウトも同じだ。

 12球団一の貧乏球団と揶揄されることもある広島だが、今季2桁勝利を挙げた先発投手が4人いるなかで、来季は大瀬良という5人目が加わり、強力な投手王国が出来そうだ。カネがなくても真摯な姿勢と情熱があれば仕事は出来る。田村スカウトの涙は、私たちの仕事でなにが大切か教えてくれた。



広島カープには、なぜ?お金を超えた感動ストーリーがあるのでしょうか。
あれから、5年…。連覇を成し遂げ、3連覇に向けて臨む2018年シーズン。
赤い絆で結ばれた、球団、選手、ファンによって栄光の旗を掴む!

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画像&文章引用先:
https://full-count.jp/2013/10/27/post433/
http://www.news-postseven.com/archives/20131027_224391.html