女史です。
銀行で入り口のところに男の子がしゃがんで何かを見ています。
気になって足元を見ると葉っぱ。
落ち葉が珍しいほどのコンクリートジャングルではない片田舎ですから、不思議な光景です。
私の視線に気が付いたのか、男の子がこっちを見ました。
「タヌキが来たんだよ」とのこと。
つたない言葉をつなぎ合わせるとどうも葉っぱはタヌキのお金、タヌキがそれを預けに来て落としていったらしいとのこと。
おお、タヌキかっ。
それはタヌキも困っているだろう。
どうしたもんかねぇと相談していたら、その子のお母さんがやって来ました。
話を聞いたお母さん。
「大丈夫よ、タヌキの銀行だから。預かっておいてくれるわよ」
良かったね、タヌキさん安心だね、バイバイ。
帰り道ふと思った。
タヌキの銀行?
お母さーん、ミドすけは、どうもカワウソらしいですよ。
タヌキではありませーん。
駅前の銀行のATMに一生懸命葉っぱを入れているタヌキを想像するとなんかちょっと幸せな気持ち。
そのタヌキさんも可愛らしい子狸連れだったかもしれないですねぇ。