開幕から2カ月余りが経過して、広島カープのチーム防御率はリーグ4位の2.99(ちなみに1位は巨人で、なんと1.98!という驚異の数字)。12球団で見ると7位のチーム防御率であり、単純な順位だけを見れば決していいとは言えないが、2点台であることを考えれば上出来だろう。一方、チーム打率は2割1分2厘と、リーグどころか12球団で見ても最下位である(ちなみにセの1位は中日の2割4分9厘。12球団では日ハムの2割6分1厘)。総体的にセ・リーグは投高打低なので極端に目立つことはないが、それでもやはり打てなさ過ぎであるし、現状の戦力で闘っていく限りこの傾向はシーズン終盤まで続くものと思われる。チーム総得点も123点と12球団最下位で、1試合平均は2.4点とこれまた12球団で最下位。点を取られなければ負けることはないが、点を取らないと勝てないのが野球なので、やはり攻撃力があるに越したことはない。いくら投手が頑張っても、打撃面のデータが示すところでは現状、勝てる確率が低いと言わざるを得ない。
ただ、勝てる確率が“低い”だけで、勝てる確率は当然のことながら、ある。いわば低い確率をどうやって白星としてモノにしていくか。それには“普通の野球”をすることだと思う。今シーズンのチームのキャッチフレーズの「破天荒」とは正反対であるが、普通のこともできないのに、誰も成しえなかったことなんてできやしない。ましてや「育成」を掲げている球団カラーであるならばなおのこと、まずは普通のことができるように徹底すべき。
しっかり守備位置をとる、しっかり捕球する、しっかり送球する。しっかり送りバントを決める、しっかりランナーを進めるバッティングをする、しっかりと犠牲フライを打つ。しっかりとしたコントロールを身につける、しっかりと腕を振る――これらはプロであるならば、高いレベルで身につけていてほしい要素。普通のことをおこなう過程で失敗(エラー)をしてしまうのは仕方がない。でも、普通のことをしていない、もしくはできていないのに失敗(エラー)をするのは言い訳無用。6月3日までのカープの51試合を見ていて、普通のことができていない場面は多く見受けられた。一つのエラーで地獄を見て、振り返りたくも、思い出したくもない悪夢を、すでに何度も経験した。悲惨であり、酷ではあるが、考えようによっては、そうそう経験のできない試練をこれでもかと味わっている。恥ずかしい話かもしれないが、弱小のカープにいるからこそ、経験できていることでもある。この得がたい経験を活かすも、活かさぬも、すべては選手個々にかかっている。一つひとつを丁寧に、普通のプレーをし続ければ、勝利への低い確率を引き寄せられるはずだ。
明日(5日)の日本ハム戦の先発は、中5日の斎藤ではなく、大竹とのこと。正直なところ、交流戦期間中は大竹の登板間隔をなるべく空けてほしいところだが、それだけ首脳陣に明日は負けられないという気持ちがあるのだろう。好試合を期待する。