ゆっくり、ゆっくりね。
沖縄の旅のお話をしましたが、そうです、この旅が人生観を変えてしまったんですね。
旅に出ると人生観が変わるなんてコトは、これまでにも何度かありましたが、大きな節目と言えば、東京に出てった時と、東京から戻ってきた時、そして、この沖縄での暮らしでしょう。
東京では、なんというか、音楽に捧げた、青春の輪郭の色づけをするために、毎日、毎日、必死に生きていましたね。
「明日どうなるンかな?」
「明日は生きてるのかな?」
「それとも、明日はスーパースターになっているのかな?」
そんなこと考えながら、月総額6万円の暮らし続けていました。
唄ってれば幸せだったし、夢を食べて生きていけた。
自ずと、目つきは鋭くなり、獣のようだとさえ言われてましたね。
実際にいろんなこと、起こったなあ。
TVのドラマなんかじゃ太刀打ちできないような、ドラマチックな青春だった。
いろんな町で過ごしたけど、東京は今でも特別です。
東京のことを思い出すと、泣けてきますよ。ホントに。
でも、そこにいるときは、大っ嫌いで。
何とかこの街でのし上がってやる!
東京なんかで、東京なんかで・・・って思ってました。
そして、阪神大震災があって、止むを得ず東京を引き払うんですが、神戸に戻ってきたころは、まだまだ怖いもの知らずだったな。
で、そんなときに沖縄に行って。
ゲンさんたちに会った。
こんな出会い方して、一緒に生活をしているにもかかわらず、ゲンさんとは、ほとんど口を聞きませんでした。
別に仲が悪いわけじゃなく、ゲンさん、いつもニコニコして、とにかく優しい男なんです。
一緒に住んでいても、起きる時間も寝る時間も自由だし、鍵なんてかけないから、見たこともない人が、時々一緒に、寝てたりもしてた。
沖縄って、こんなもんなのかな?
で、あるとき、海辺のバーで、ゲンさんと、たまたま隣り合わせになったんです。
別に申し合わせたんじゃなく、ホントにたまたまカウンターの隣に座ってきた感じ。
一緒に暮らしてるのに、変なの。
すでに酔っ払ってたゲンさん、くりかえし、くりかえし、おんなじことばかり言っている。
「ゆっくり、ゆっくりね。」 「ゆっくり、ゆっくり・・・」
何のことかと尋ねたら、ゲンさんこう言った。
「クロちゃん、初めて会ったとき目が鋭かったよー。あ、この人、ものすごいスピードで生きてきたなー、と、思ったねー。でも、沖縄に来て、オレのところ来たら、ゆっくりしていきなよ。」って。
この最後の、「ゆっくりしていきなよ」が、
「行きなよ」 なのか、
「生きなよ」 なのか、定かではない。
でもありがたく、「ゆっくり生きよう」って、この日から思った。
すると、ホントにガツガツやってるより、ものごとがちゃんと形になっていくんです。
気の持ちようだ。
・・・それで、こんないいかげんな人生になったんだけど^^(プロフィール参照)
でも、クロダ、この人生しか知らない。
だから、また生まれ変わっても、オレに生まれて、この人生がいいなあ。
聞けばゲンさん、昔、東京でボクサーだったらしい。チャンピオンになりたくてがんばってたけど、胸に大きなタトゥがあって、ダメになったらしい。ルールで試合に出られなくなった。
沖縄じゃ暴れん坊で有名だったゲンさん、今じゃ、こんなに優しくなって、クロダのような名もない旅人に、何かを分け与えてるんだ。
ゲンさん今日も嘉手納で酔っ払って、戦い疲れた旅人に優しく繰り返してるんだろうな。
「ゆっくり、ゆっくりね・・・。」 って。
旅に出ると人生観が変わるなんてコトは、これまでにも何度かありましたが、大きな節目と言えば、東京に出てった時と、東京から戻ってきた時、そして、この沖縄での暮らしでしょう。
東京では、なんというか、音楽に捧げた、青春の輪郭の色づけをするために、毎日、毎日、必死に生きていましたね。
「明日どうなるンかな?」
「明日は生きてるのかな?」
「それとも、明日はスーパースターになっているのかな?」
そんなこと考えながら、月総額6万円の暮らし続けていました。
唄ってれば幸せだったし、夢を食べて生きていけた。
自ずと、目つきは鋭くなり、獣のようだとさえ言われてましたね。
実際にいろんなこと、起こったなあ。
TVのドラマなんかじゃ太刀打ちできないような、ドラマチックな青春だった。
いろんな町で過ごしたけど、東京は今でも特別です。
東京のことを思い出すと、泣けてきますよ。ホントに。
でも、そこにいるときは、大っ嫌いで。
何とかこの街でのし上がってやる!
東京なんかで、東京なんかで・・・って思ってました。
そして、阪神大震災があって、止むを得ず東京を引き払うんですが、神戸に戻ってきたころは、まだまだ怖いもの知らずだったな。
で、そんなときに沖縄に行って。
ゲンさんたちに会った。
こんな出会い方して、一緒に生活をしているにもかかわらず、ゲンさんとは、ほとんど口を聞きませんでした。
別に仲が悪いわけじゃなく、ゲンさん、いつもニコニコして、とにかく優しい男なんです。
一緒に住んでいても、起きる時間も寝る時間も自由だし、鍵なんてかけないから、見たこともない人が、時々一緒に、寝てたりもしてた。
沖縄って、こんなもんなのかな?
で、あるとき、海辺のバーで、ゲンさんと、たまたま隣り合わせになったんです。
別に申し合わせたんじゃなく、ホントにたまたまカウンターの隣に座ってきた感じ。
一緒に暮らしてるのに、変なの。
すでに酔っ払ってたゲンさん、くりかえし、くりかえし、おんなじことばかり言っている。
「ゆっくり、ゆっくりね。」 「ゆっくり、ゆっくり・・・」
何のことかと尋ねたら、ゲンさんこう言った。
「クロちゃん、初めて会ったとき目が鋭かったよー。あ、この人、ものすごいスピードで生きてきたなー、と、思ったねー。でも、沖縄に来て、オレのところ来たら、ゆっくりしていきなよ。」って。
この最後の、「ゆっくりしていきなよ」が、
「行きなよ」 なのか、
「生きなよ」 なのか、定かではない。
でもありがたく、「ゆっくり生きよう」って、この日から思った。
すると、ホントにガツガツやってるより、ものごとがちゃんと形になっていくんです。
気の持ちようだ。
・・・それで、こんないいかげんな人生になったんだけど^^(プロフィール参照)
でも、クロダ、この人生しか知らない。
だから、また生まれ変わっても、オレに生まれて、この人生がいいなあ。
聞けばゲンさん、昔、東京でボクサーだったらしい。チャンピオンになりたくてがんばってたけど、胸に大きなタトゥがあって、ダメになったらしい。ルールで試合に出られなくなった。
沖縄じゃ暴れん坊で有名だったゲンさん、今じゃ、こんなに優しくなって、クロダのような名もない旅人に、何かを分け与えてるんだ。
ゲンさん今日も嘉手納で酔っ払って、戦い疲れた旅人に優しく繰り返してるんだろうな。
「ゆっくり、ゆっくりね・・・。」 って。